乃木坂高校












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第6章
0か100
真佑が部屋を出ていき、再びパソコンにデータをまとめる。
メンバー1人1人の合宿の伸ばす所を入力している。
しばらく入力していると、『コンコン』とノックをされ、「入るぞー」と先生が入ってきた。
先生「おつかれ。もうそろそろ就寝時間だから、切り上げろよー」
和也「はい。これだけやったら今日は終わります」
先生「そうか。いつも悪いな。それじゃ、俺は先に寝るからな」
和也「はい。お疲れ様です」
先生はそう言って部屋を出ていった。

もう少しだけ作業をして、ひと段落をしたので、切り上げようとすると、『コンコン』と再び誰かにノックをされる。
(先生がまた来たのかな?)と思っていると、「入るよ〜!」と女の人の声が。
美月「あっ!やっぱり起きてた!」
和也「美月?どうしたの?」
美月「後で行くっていったし、メッセージも送ったよ?」
和也「あっ、本当だ。全然気づかなかったよ」
美月「スマホも見ないで何してたの?」
和也「合宿のデータを入力してた」
美月「データ?なんのデータ?」
和也「合宿で伸ばす所とだよ」
美月「そうなんだ!私の見てもいい?」
和也「うん、いいよ。美月はー」
和也はパソコンを操作していると、美月が隣に座り、肩に頭を乗せて、腕を絡めてきた。

和也「誰かくるかもよ?」
美月「大丈夫だよ。みんな疲れて寝てると思うし」
和也「美月は疲れてないの?」
美月「さっきまで疲れてたけど、和くんの顔見たら元気になった」
和也「ふふっ、なんだそれ。あっ、美月のあったよ」
美月「なになに〜、筋力強化、身体が硬いので柔軟を身につける必要あり。うわぁ!当たってるよ!絶望的に身体が硬いんだよね〜!」
和也「そうだね。ストレッチ見てて思ったよ」
美月「よく見てますねぇ〜!んっ?他にも書いてある。ストイックで溜め込むタイプなので、メンタルケアを心がける…」
和也「美月は0か100ではっきりしてると思うからさ。100の時は無理してると思うんだよね。だから、その時は助けてあげれたらいいなって」
美月「和くん…ありがとう…」
美月の大きな目には涙が溜まっていた。
和也「えっ!待って!泣かないでね?」
美月「えーん。和くんに泣かされたぁ〜」
美月は涙を流して抱きついてきた。
和也「無理はしないでね?」
和也は耳元で美月に呟いた。
美月「うん…。ありがとう…」
美月は少しだけ離れると、涙を溜めたウルウルした目で見つめてくる。

そして、大きな目を瞑って、顔をゆっくり近づけてきた。
『チュッ』2人の唇は重なり合った。
和也「少ししょっぱいね」
美月「えへへっ、私の涙の味だよ!」
そう言って、美月は再び抱きついてきた。

美月「さっきの筋トレの時に、私の太ももめっちゃみてたよね?」
美月が耳元でそう呟く。
和也「いや〜、あれはたまたま目に入っちゃって」
美月「もう一回見たい?」
和也「えっ…?」
美月「和くんならいつでも見せてあげるのに…」
美月は抱きしめる力を強くする。
和也「美月…これ以上はちょっと…」
先ほど、真佑のこともありムラムラしていたので、これ以上くっつくと理性が保てなりそうだった。
美月「和くん…」
美月は和也の足の上に乗って、顔を近づけてキスをした。
その瞬間、和也の理性は保てなくなってしまった。

しゃもじ ( 2021/12/09(木) 12:10 )