乃木坂高校












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第6章
地獄のマラソン
みんなが走り出して少ししてから、民宿にあるレンタルの自転車に乗って追いかけた。

追いかけてると、悠理がキツそうに走っていた。
和也「悠理、大丈夫?」
悠理「はぁ…はぁ…。大丈夫です」
和也「無理しずにゆっくりでいいから頑張ろうね?」
悠理が頷いたので、悠理を抜かしていくと、次に桃子が走っていた。
和也「桃子。頑張ってる?」
桃子「和くん!うんっ!頑張ってるよ!」
和也「そっか。昼からもあるし、無理しない様にね?」
桃子「うん、ありがと!」

和也は、すれ違うメンバーに一言声をかけていく。
それは和也だけでなく、先輩メンバーもキツそうにしている後輩に声をかけたりしていた。

真夏さんはもちろん、眞衣姉さんや一実さんはすれ違う子に声をかけていた。
その中でも意外だったのが飛鳥さんだ。

普段はツンツンしていて、後輩ともあまり話したりしないが、「えんぴー、頑張れ」や「やま、もう少しだぞ」と声をかけている姿を目撃した。

和也「飛鳥さんって、意外と面倒見がいいですよね」
飛鳥さんの横で並びながら走る。
飛鳥「意外ってなんだ!それに、なんで和だけ自転車なんだよ!」
和也「俺はマネージャーなんで」
飛鳥「ズルい〜!後ろに乗っけろ〜!」
和也「ダメですよ!でも、飛鳥さんの優しい所もいいと思いますよ」
飛鳥「なっ…いきなり何を言うんだ!」
和也に褒められて顔を真っ赤にする飛鳥。
和也「顔赤くなってますよ?」
飛鳥「走ってる時に話しかけてくるからだろ!もう、あっちいけー!」
和也「ふふっ、それじゃ先に行きますね?頑張ってください」

和也は飛鳥と別れて、先に進むと横腹を押さえて、走っているレイを見つけた。
和也「どうしたの?大丈夫?」
レイ「せんぱーい!キツいです〜!」
和也「はじめにあんなにとばすから。水飲む?」
レイは頷き、和也は持ってきていた水を渡した。
レイ「ふぅーっ!生き返ったぁ!!」
和也「もう少しだから頑張るんだよ?」

そして、ゴールの民宿まで残り1キロぐらいになると、トップを走っている、柚菜と遥香に会った。
和也「2人とも速いね」
遥香「はぁ…はぁ…。和くん…。流石にちょっとキツいけどね」
柚菜「はぁ…でも、もう少しでゴールだから頑張ります!」
和也「うん。頑張れ!先に行って、飲み物を用意しとくからね」

和也は先に民宿に戻り、給水できる様に準備をする。
そして、数分後、遥香と柚菜がゴールする。
和也「お疲れさま。よく頑張ったね?」
和也は2人にドリンクを渡す。
遥香「ゴクッ、ゴクッ。ふーっ!生き返った!」
柚菜「本当だね!先輩、ありがとうございます!」
和也「いえいえ。これ、タオル。汗拭いて、身体を冷やさないようにね?」
その後もゴールした人のケアをする。

そして、トップの2人がゴールして30分後、最後を走っていた悠理がゴールした。
真佑「ゆりちゃん、お疲れさま!よく頑張ったね!」
聖来「これ、タオルとドリンク!」
悠理「はぁ…はぁ…ありがと…」

先生はみんながゴールしたのを確認すると、次のことを話し出す。
先生「よし!よく頑張ったな!昼ごはんを食べて、休憩したら午後から筋トレするぞ!」
『はーい』みんなは力なく返事をして、民宿の中に入っていった。

しゃもじ ( 2021/12/02(木) 12:19 )