乃木坂高校












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第6章
予定は予定
翌日。今日から夏休みが始まるが、明日から合宿なので、今日は家でゆっくりする予定だ。
しかし、あくまで和也の予定の話だった。

『ピンポーン』お昼頃に起きて、リビングでコーヒーを飲んでいると、インターホンが鳴る。
『ピンポーン』そんなに時間が経ってないのに、2回目が鳴る。
(どんだけ鳴らすんだ…)
さくらと母さんは買い物に出かけたので、和也は重い腰を上げて、玄関を開けた。

「やっと開いたぁ〜!遊びに行くよぉ〜!」
玄関を開けた瞬間、テンションの高い人達がいたので、和也は急いで玄関を閉めようとした。
「こらこら〜!閉めるなぁ〜!!」
ものすごい力で引っ張られて、抵抗虚しく玄関が開いた。

和也「どうしたんですか…?」
日奈子「どうしたって遊びに行くよ?」
眞衣「さっかくの休みなんだから、遊ばないとね!」
絢音「遠藤くん、さっき起きたの?寝癖付いてるよ?」
蘭世「はいはい、早く準備して下さーい!」
怜奈「早くしないと待ち合わせに遅れちゃう!」
和也「めちゃくちゃ急だし、待ち合わせってなんですか?」
日奈子「話は後!早く着替えて準備して!」
背中を押されて、家の中に戻る。
状況が理解できないまま、準備をして外に出た。

眞衣「やっと来た!急ぐよ〜!」
5人はスタスタと歩き始める。
和也「絢音さん、これはどこに行くんですか?」
和也は後を追って、絢音に話しかける。
絢音「みおちゃんに会いに行くの!」
和也「みおちゃん…誰…?」
蘭世「ちょっと前に転校しちゃった子だよ!今日、こっちに帰ってきてるの」
和也「それで、なぜ俺を?」
怜奈「マネージャーだからでしょ!」
和也「これにマネージャーって関係あります?」
日奈子「未央奈も元芸能科だし、ずっと一緒にやってきた仲間なんだから!」
眞衣「今はいないけど、これからもずっと気持ちは同じなの!」
絢音「だから、今もみおちゃんは私達の仲間なの!」
和也「は、はぁ…。そうなんですね」

状況を整理すると、ちょっと前まで芸能科に居た、堀未央奈さんという人が夏休み初日にみんなに会いに来たらしく、マネージャーである自分を紹介するみたいだ。

そんなこんなで駅に着くと、絢音さんが急に叫び出した。
絢音「みおちゃーん!!」
いつも物静かな絢音が大きな声を出したので、和也は唖然とする。
「あっ!みんな〜!久しぶり!元気?」
絢音さんの声に気づいた女の人がこっちに駆け寄ってきた。
眞衣「未央奈、久しぶり!私達は見ての通り元気だよ!未央奈は?」
未央奈「私も元気だよ!でも、お芝居の勉強で毎日クタクタだけどね!」
怜奈「早く未央奈の出てるお芝居みたいなー!」
未央奈「ありがと!頑張るね!それで…」
未央奈が和也に気づく。
蘭世「この人が今年からマネージャーになった遠藤和也くん」
和也「初めまして。遠藤和也です」
未央奈「へぇ〜、この人が遠藤和也くんかぁ!あの飛鳥を手懐けたって噂の!」
未央奈の大きな瞳で見つめられ、和也は少しドキッとする。
眞衣「今、ドキってしたでしょ?」
和也「し、してないですよ!」
日奈子「あぁ〜!みんなに言いつけてやる!」
絢音「私のみおちゃんだからね!」
未央奈「ふふっ、みんな、相変わらずだね!私のことは未央奈でいいからね?とりあえず、お腹空いたからご飯食べに行こ!」

未央奈が合流し、和也のゆっくりする予定が崩れ去ったのであった。

■筆者メッセージ
名無しさん

コメントありがとうございます!
楽しみにしてもらえて嬉しく思います!

ご期待に応えれるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします!
しゃもじ ( 2021/11/26(金) 12:14 )