乃木坂高校












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第4章
祐希とデート
祐希の話を聞き終わると、自然に涙が溢れてきた。
祐希「なんで和くんが泣いてるの?」
和也「なんでだろう?自分でもわかんないや」
祐希「変なの〜!ねぇ、祐希はあの頃よりも成長出来たかな?」
和也「うん。祐希、よく頑張ったね。強くなったんだね」
そう言って、祐希の頭を撫でた。
祐希「やっぱり一緒だ…」
和也「何が一緒なの?」
祐希「初めて和くんに頭を撫でてもらった時、懐かしい感じがしたの。それが、七瀬さんの時と一緒だなぁって」
和也「俺と七瀬さんが一緒?」
祐希「うん。優しく温かく包んでくれる感じが似てる。落ち着くんだ」
祐希は目を瞑って、懐かしがっていた。

和也「そういえば、七瀬さんとは祐希の実家にはいけたの?」
祐希「ううん、まだ。お互い時間が作れなくて行けてないの。でも、年内には行こうねって話してるんだぁ」
和也「そっか。行けるといいね」
祐希「うんっ!その時は和くんも一緒だからね!」
和也「えっ?俺も!?」
祐希「うん!七瀬さんも会ってみたいって言ってるし!」
和也「なんで俺のこと知ってるの?」
祐希「だって祐希が話したんだもん!」
和也「一体なんて言ったんだ…」
祐希「だから、和くんも一緒に福岡行こうね〜!」
和也「祐希の実家は気になるし、まぁ、いっか」

そんな事を話していると、最寄り駅に着いた。
その後はバスに乗って移動する。
祐希「うわぁ〜!なんか、自然豊かなところだね〜!」
窓から外を見て、祐希が興奮している。
和也「なんか、小学生の遠足みたい」
祐希「あーっ!また子供扱いする!」
祐希は頬を膨らませて怒っている。
和也「可愛いって事だよ」
祐希「祐希は可愛いより、綺麗って言われたいの〜!」
和也「はいはい、祐希は綺麗だね」
祐希「えへへっ、褒められた!」

バスで30分ほど移動すると、目的地に着いた。
和也「着いたよ。どうかな?」
祐希「凄い!!牧場だぁ〜!!」
祐希と来たのはとある牧場だった。
和也「なんか、ひまわりの迷路があったり、動物と触れ合えたり出来るみたい。ヤギもいるんだってさ」
祐希「ヤギ!?和くん、早く行こっ!」
祐希が手を握って走り出した。
和也「うわぁ、そんなに慌てなくても時間あるから」
祐希「あははっ!いっぱい走っても緑ばっかだぁ〜!」
この大自然が祐希を野生児に戻してしまったみたいだ。
でも、喜んでくれている祐希の姿を見て、和也も安心した。

『メェ〜〜』2人は入園すると、ヤギのいるエリアに行った。
祐希「ヤギ〜!!ごんぞうに似てる子はいないかなぁ〜?」
和也「実際に見るとちょっと怖いね…」
対照的なリアクションをする2人。
祐希「可愛いなぁ〜!!寮で飼えないかな?」
和也「それはさすがに無理なんじゃ」
祐希「餌やりも出来るみたい!やりたい!」
祐希は販売所に駆け込み、餌を購入した。
祐希「いっぱい食べて大きくなるとよ〜」
祐希が餌をあげているヤギは、何故かとても懐いてきた子どものヤギだ。
祐希「あははっ!くすぐったいよ〜」
子ヤギに指を舐めたり、戯れあったりしている。
しばらくヤギと遊んで、違うエリアに行く事にする。
祐希が離れようとすると、『メェェ〜』と悲しそうに鳴く子ヤギ。
それを見て祐希も悲しそうな表情をする。
和也「帰る前にもう一度来ようか?」
祐希「うん…そうする…」
2人は次にポニーがいるエリアに向かった。

しゃもじ ( 2021/10/24(日) 12:33 )