放課後デート…?
翌日、学校が終わり、飛鳥さんのいる教室に向かった。
和也「失礼しまーす」
真夏「あれ?和也くんどうしたの?」
眞衣「クラスにくるなんて珍しいね?」
和也「あっ、真夏さんと新内姉さん」
あの打ち上げ以降、名前で呼んでもらえる様になったのと、名前で呼ぶ様になった。
ただ、新内さんは、「私は新内姉さんで!」と何故か姉さん呼びになった。
和也「飛鳥さんに呼ばれたんです」
真夏「飛鳥に?あらら、また何かしちゃったの?」
和也「ん〜、なにも心当たりがないんですよね」
眞衣「なんだろうね?でも、今日の飛鳥はご機嫌だから、大丈夫だと思うよ?」
和也「ご機嫌だったんですか?」
真夏「そういえばそうだったね!なんか、いつもより笑ってた様な…」
飛鳥「おいっ、こんなとこで何話してんだっ!」
真夏さんのたちと話してると、飛鳥さんがこちらにやってきた。
和也「あの、俺、何かしちゃいましたか?」
飛鳥さんに聞いてみたが、こちらをずっと睨んでるだけだった。
真夏「あははっ、じゃあ、私たちは用事があるからこれで…」
眞衣「和也くん、頑張ってね〜!」
和也「えっ、ちょっと!置いてかないで!!」
嫌な予感がしたのか、2人は逃げる様にその場を離れていった。
飛鳥「ねぇ!!」
和也「はい!なんでしょうか!」
飛鳥「パフェ食べに行きたい」
和也「……。へっ…?」
飛鳥「だから〜、テストが終わって疲れてるから、パフェ食べたいって言ってるの!」
和也「パフェ…」
飛鳥「そう、パフェ。てか、なんで、そんな怯えてるの?」
和也「あっ、…いえ。なんでもありません!なんだ、パフェか」
飛鳥「使いすぎた頭には甘いものでしょ〜!」
和也「それならそうと、普通に誘ってくれたらいいのに…途中で返事こなくなるし…」
飛鳥「だって…なんて誘ったらいいかわからなかったんだもん…それに、断られるのが怖くて、返事をしなきゃ断られないかなって…」
急に弱々しい発言をする飛鳥さん。
和也「飛鳥さんのお誘いなら断りませんよ。こんな可愛い人と、パフェを食べに行けて幸せですよ」
飛鳥「なっ!そ、そうだぞ!飛鳥ちゃんとパフェを食べに行けるなんて、すごいことなんだからね!」
急に態度が変わる飛鳥さん。
その姿を見ていると、自然に笑顔になる。
飛鳥「なに、笑ってんだ!」
和也「なんでもないですよ!なら、行きましょっか?」
飛鳥「ちょっと待って!かばん持ってくる!」
飛鳥さんは、自分の机にかばんを取りに戻った。
『パサッ』急いでいたのか、机の中から雑誌が落ちた。
和也「んっ?放課後デートにぴったり!おすすめスポット…」
飛鳥「わぁ〜!!!見るな〜!!」
飛鳥さんは慌てて雑誌をかばんにしまった。
飛鳥「……。見たな変態!!」
和也「見たというか…見えたというか…」
飛鳥「もう!!早く行くぞっ!」
飛鳥さんは顔を真っ赤にして、教室から出ていった。
和也はその後を急いでついて行った。