乃木坂高校












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第3章
遥香とデート
翌日、和也は早起きして、駅に向かった。
今日は遥香とデートをする約束で、駅に集合することになっている。
和也が駅に着くと、遥香がベンチに座っていた。
和也「おはよ。ごめん、待たせちゃったかな?」
遥香「お、おはようございます!いえ、私もいま来たところです!」
和也「そっか。そんなに待ってないならよかったよ」
和也は一安心すると、近くにいたおばあちゃんが話をかけてきた。
「おや、やっと会えたのね」
和也「んっ、遥香、知ってる人?」
遥香「あっ、和也くんが来るまで、話し相手になってくれたんです!」
「1時間も前に来て待ってるなんて、可愛い彼女だね〜」
和也「えっ、1時間?」
遥香「わぁ〜!!和也くん、もうすぐ電車が来るから行こっ!おばあちゃん、話してくれてありがとうございましたぁ!」
遥香が慌てて腕を引っ張ってきて、ホームへと向かった。

和也「遥香、さっきのおばあちゃんが1時間前って…」
遥香「ううん、なんでもないよ!」
明らかに動揺している。
和也「何か隠してる?」
遥香「あ、その…楽しみで早く起きちゃって…気づいたら1時間前に…」
和也「そうなんだ…」
遥香「張り切り過ぎてて、ちょっと引くよね…」
和也「ううん、楽しみなのは俺も同じだから。それなら、俺も早くこればよかったよ」
遥香「そっか。和也くんも同じだったんだ…」
和也「うん。もうすぐ電車着くから行こ?」
和也は遥香に手を差し伸べた。
遥香「えっ…?」
和也「デートだから、手を繋いだ方がいいと思ったけど、嫌だった?」
遥香「ううん、嫌じゃない!よろしくお願いします!」
遥香は和也の手を握り、電車に乗り込んだ。

遥香「でも、本当にここでよかったの?」
電車で目的地に向かう途中、遥香が聞いて来た。
和也「えっ?なんで?」
遥香「アニメ展覧会なんて和也くん興味ないんじゃないかと思って」
和也「俺の好きな小説のアニメもあるみたいだし、すごく楽しみだよ?」
遥香「そうなの?和也くんの好きな小説って?」
和也「異世界に転生して…」
和也は遥香に小説の説明をした。すると、遥香が、今まで聞いたことない口調で話し始める。
遥香「わかる!!そのアニメめっちゃ好きなの!」
和也「そうなんだ。アニメを観たことないから、今度観ようかと思ってて」
遥香「絶対みた方がいいよ!小説とは違う良さが絶対あるから!ちなみに声優さんがね…」
遥香がアニメについて詳しく話してくれた。
遥香「あっ、ごめん!夢中になって私ばっかり話しちゃった…」
和也「ううん、もっと聞かせて?」
遥香「でも、アニメ好きな女の子って変じゃない?」
和也「全然!むしろ、もっと色々なアニメの話し聞きたい」
遥香「ほんと?なら、私の好きなアニメの話し聞いて!」
その後、遥香は電車が停まるまで、アニメの話をし続けてくれた。

しゃもじ ( 2021/10/03(日) 20:27 )