乃木坂高校












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第3章
マイペース
球技大会も終盤になり、体育館には大勢の人が集まってきた。
和也達はバドミントンの試合が終わり、女子バレーを観に行く。
和也「あれ?もう終わっちゃった?」
コートに行くと、美月達は休憩していた。
美月「うん!終わったよ〜!梅のおかげで無事に決勝にいけましたぁ〜!」
史緒里「おぉ〜!さすが美波だね!」
梅澤「ありがと!ところで桃と与田見てない?」
和也「桃子と与田さん?ここでは見てないけどどうした?」
梅澤「さっき、蓮花から連絡きて、もうすぐ試合なのに2人が会場にいないみたいなの」
和也「えっ?やばいじゃん!ちょっと探してくる」
和也は急いで体育館を出た。
桃子に電話をしても出なかったので、とりあえず教室を見に行くことにした。
和也「ここにいたよ…」
教室に行くと、2人は仲良くお昼寝をしたいた。
和也「桃子、与田さん!起きて!!」
桃子「うーん。桃子眠いです…」
与田「ごんぞうが逃げたぁ〜」
(ごんぞうって誰なんだ…)
和也「2人とも寝ぼけてないで起きて!もうすぐ試合始まるよ!」
桃子「うーん。あれ?和くん?おはよう!」
与田「あれ?もう朝になったの?」
与田さんだけ時間軸がズレてる…。
和也「やっと起きた!もうすぐ試合始まるから急がなきゃ!」
与田「そうだ!今日は球技大会だ!」
桃子「与田とご飯食べてたら、お昼寝しちゃったんだ!急がなきゃ!」
2人は慌てて教室を出て行った。机を雑に押したので、与田さんの机から手帳が落ちた。
和也「んっ?与田さんの手帳?」
落ちた時に手帳が開いてしまい、たまたまそれが目に入る。
「球技大会で頑張って、遠藤くんに祐希って呼んでもらう!!頑張るぞぉ!」
と手帳に書き込まれていた。
和也はそれを見て、笑顔が溢れる。手帳を拾って与田さんの机の中に入れた。

卓球の会場に行くと、もう試合は始まっていた。
梅澤「あっ!遠藤くん、桃達のことありがとう!」
和也「試合は間に合ったみたいだね」
美月「ギリギリね!お昼寝してましたぁって急いで入ってきたよ」
史緒里「みんな決勝で緊張してるのに、ほんとマイペースだね」
和也「それが2人のいい所かもね」
清宮「そうなんです!!そこが桃子さんの可愛い所なんです!」
筒井「桃子さんの笑顔が素敵です!」
みんなで話していると、応援に来ていた清宮さんと筒井さんが、桃子のことを熱く語る。
和也「2人は桃子のことが好きなんだね」
清宮「はい!尊い存在です!」
筒井「先輩、見てください!あの笑顔可愛いです!」
確かに、桃子は人一倍笑顔で楽しんでいた。

みんなで2人の応援をしていると、アウトになった球がこっちに転がってきた。
与田「待てぇ〜!」
与田さんがパタパタとこちらに向かってくる。
和也は球を拾って与田に渡す。
和也「祐希、もう少しだから頑張るんだよ」
祐希「えっ…」
祐希はびっくりしたのか固まってしまい、渡された球を落としてしまう。
桃子「与田〜!早く〜!」
祐希「あっ、今行く〜!和くん、祐希、頑張るね!!」
急いで球を拾って、桃子の元に戻って行った。
美月「与田が笑顔だったけど、何話したの〜?」
和也「んっ?頑張ってって言っただけだよ?」
美月「ふ〜ん!なんか怪しいなぁ〜!」
和也「ふふっ、何でもないよ。それより応援しよ?」
和也に応援されたおかげなのか、祐希がポイントを取り続ける。

そして、マッチポイントになり、桃子が決めて2人は女子卓球で優勝した。
桃子「あらま!勝っちゃった!」
祐希「本当だね!もしかして、本当に天才かも!オリンピック行けるかなぁ〜?」
史緒里「優勝したのに、相変わらずマイペース」
梅澤「ほんと!あの2人らしいけどね」
岩本「もも〜!与田〜!凄いぞ〜!」
阪口「ももちゃーん!いい笑顔〜!」
高山「与田ちゃんも可愛いぞぉ〜!」
清宮「うえーん!桃子さん、凄いです!」
桃子達が勝って、何故か泣き始めた清宮さん。それを見て、筒井さんと苦笑いしていた。

女子卓球が終わって、次は女子バスケの決勝が始まる。

しゃもじ ( 2021/09/24(金) 11:34 )