乃木坂高校












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第3章
秘密の特訓
翌朝。スマホの音で目を覚ます。
和也「もしもし…」
史緒里「和也くん、おはよ。朝だよ」
和也「おはよ。本当に起こしてくれたんだ」
史緒里「あたりまえじゃん!なら、また学校でね!二度寝しないでね」
史緒里との電話を終えると、さくらが部屋に入ってきた。
さくら「あれ?兄ちゃん起きてたの?」
和也「今日から朝練するから、史緒里が起こしてくれたんだ」
さくら「そうなんだ。兄ちゃんを起こすのは私の役目なのになぁ〜」
さくらは少し寂しそうな表情をする。
和也「そんな顔しないの。いつもありがとね」
和也はさくらの頭を撫でた。

そして、朝練、放課後の練習が終わり下校する。
和也「いたたた…筋肉痛がひどいなぁ」
史緒里と練習で筋肉痛になり、身体中が痛くなっていた。
和也は家に帰ってる途中、公園の前を通ると、『タン、タン、タン』とボールを突く音が聞こえる。
和也は公園の方を見ると、見覚えのある姿が見えたので公園に立ち寄った。
(頑張ってるな〜。邪魔したら悪いかな)和也は近くの自販機に行って、飲み物を買い、かばんの近くに飲み物を置いて立ち去った。

翌日、学校で1年生達が話し込んでいる。
柴田「そんなことがあったんだ」
早川「なんかそれ怖いなぁ」
矢久保「もしかして、ストーカーとか?」
田村「かっきーは可愛いしありえるかも!」
金川「もしかしたら、普通科の男子かもよ!かっきーファンがいるって噂だし!」
遥香「そんなんじゃないと思うんだけどなぁ〜。なんか、優しい気持ちを感じたんだ」
さくら「私もそんな感じがするなぁ〜」
筒井「優しい気持ち?妖精さんがいたのかな?」
清宮「妖精?日本には fairyがいるの?」
沙耶香「あやちゃんが言ったのは例え話じゃない?」
北川「ゆりも妖精さんに会ってみたいなぁ〜」

その日の公園もボールを突く音が聞こえる。
和也は昨日と同様、自販機で飲み物を買って、かばんの近くに置いて立ち去ろうすると、「妖精さんみーっけ!」と遥香の声が聞こえた。
遥香「もう帰っちゃうですか?」
和也「あっ、ごめん。邪魔しちゃったね。それより、妖精さんって?」
遥香「今日ね、昨日のことを話してて…」
遥香は今日の話してた話を和也に伝えた。
和也「なるほど、それで妖精なんだ。てか、ストーカー疑惑もあったんだ」
遥香「そりゃ、何も言わずに飲み物だけ置いてあったらそうなりますよ!」
和也「声かけようと思ったけど、集中してたからさ。頑張ってるのに悪いじゃん」
遥香「和也くんがいてくれた方が頑張れるんやけどなぁ〜」
和也「んっ?なんか言った?」
遥香「ううん!何でもないです!そうだ!練習に付き合ってください!」
和也「練習?でも、俺、筋肉痛で…」
遥香「いいからいいから!パス出してくれるだけでいいんで!」
遥香に背中を押されて、パスを出すことになった。
遥香は和也からパスを受け取ると、綺麗なフォームでシュートする。
そのボールは綺麗な弧を描き、ネットをすり抜けた。
和也「すごっ!」
遥香「私、この角度からのシュートが得意なんです!ここなら外す気がしません」
和也「そうなんだね。よしっ、次行くよ」
その後も和也は遥香にパスを出し、遥香はシュートを続けた。

練習も終わり、和也は遥香を家まで送っていく。
遥香「練習も付き合ってもらったのに、お家まで送ってもらってすみません」
和也「いいよ。本当にストーカーがいたら大変だからね!」
遥香「私なんてストーカーする人いないですよ〜」
10分程歩いて、遥香の家に着いた。
遥香「ありがとうございました!和也くん、1つお願いがあるんやけどええかな?」
和也「お願い?どうしたの?」
遥香「もし、もし球技大会のバスケで優勝したら、デートしてください!」
和也「デート…。デートってあのデート?」
遥香「うん、たぶんそのデート」
和也「2人でってこと?」
遥香「はい…2人で。だめかな?」
和也「ううん、いいよ。しよっか?デート」
遥香「やったぁ!私、頑張りますから!それじゃ、また明日学校で!」
遥香は笑顔で家の中に入っていった。

■筆者メッセージ
今日は2話更新します!
しゃもじ ( 2021/09/17(金) 18:20 )