乃木坂高校












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第12章
体育祭前日
体育祭まで残り1日。全校生徒のテンションが上がっていた。

美月「和くん!!明日はぜーーったい優勝しようね!!」
和也「そ、そうだね」
昼休み。和也の横の席から美月が話しかける。
その圧力に少し圧倒されてしまう。

史緒里「なに?その気の抜けた返事は?」
前の席に座っている史緒里が振り向き、頬を膨らませている。

美波「まさかやる気がないの!?」
蓮加「和也くん、やる気がないの?こらーっ!!」
みんなが和也の席の周りに集まり取り囲む。

和也「やる気はあるから大丈夫だって」
桃子「桃子は不安です…リレーの時に転んじゃったらどうしよう…」
理々杏「借り物競争、上手く出来るかな?」
みんなは絶対に優勝したいと思っているので、自分がミスしないかプレッシャーを感じている。

和也「誰かがミスしてもみんなでフォローすれば大丈夫だよ」
史緒里「そうだね!みんなで頑張ろうね!」
『オーッ!』みんなが拳を突き上げると、トコトコと祐希が和也に近寄ってきた。

そして、和也の手を取り、自分の頭に乗せた。
祐希「祐希はこうしてもらえれば頑張れる!」
祐希は満足そうに目を細めた。

美月「あっーっ!!与田!なんで自分だけ!?私は我慢したのにー!」
祐希「へへっ、早い者勝ちだよ〜!」
桃子「えぇ〜!桃子もやってほしい〜!」
手の取り合いが始まり、揉みくちゃにされる和也。

遥香「なんか盛り上がってるね?」
さくら「うん、なにがあったのかな?」
1年生メンバーが和也と話すために教室に訪れた。

沙耶香「和くんが襲われてる!?」
聖来「あながち間違ってないな」
あやめ「和くん大丈夫かな?」
教室の扉から様子を伺っていると、「あれ?みんなどうしたの?」と声をかけられる。

真佑「あっ、真夏さん!」
さくら「あすぴーさーん!」
さくらが飛鳥の胸に飛び込む。
飛鳥「暑いからくっつくなー!」
飛鳥は照れ隠しなのか、さくらを引き離そうとする。
絵梨花「それでみんな揃ってどうしたの?」
柚菜「あれを見てください!」
柚菜が指を指すと、3年生の目線が一斉に向く。

さくら「いたたたっ!あすぴーさん!痛いです!」
飛鳥は無意識にさくらを抱きしめる力が強くなる。
一実「あら〜!また人気ですこと!」
眞衣「さすが天然のたらしだね〜!」
絵梨花「私も混ぜて〜!」
絵梨花が和也の元に走っていく。

真夏「えっ!?いくちゃん??」
聖来「生田さんに続け〜!!」
1年生も絵梨花の後に続いていく。

遥香「美月さん、こんちにわ!」
美月「あれ?かっきー?どうしたの?」
遥香「私達も混ざりに来ました!」
美月「あははっ!なら、和くん争奪戦だね〜!負けないぞぉ〜!」
和也「苦しい〜!!それになんか背中が痛い!!」
和也の背中を不貞腐れた表情で飛鳥がつねくっている。

和也「明日が本番なのにーー!!」
和也の叫び声が教室内に響き渡るのであった。

しゃもじ ( 2022/08/02(火) 18:35 )