乃木坂高校












小説トップ
第11章
新メンバー
「あっ…」和也はその子と目があった。
「あの時の…」その子も和也のことを覚えていたみたいだ。

先生「なんだ佐藤、遠藤と知り合いなのか?」
遥香「さくちゃん、あの子のこと知ってるの?」
さくら「ううん、知らないよ?」
聖来「なら、もう1人の遠藤ってことは…?」
みんなの目線が一斉に和也に向いた。

美月「こーのー浮気者〜!!!」
飛鳥「おい!ちゃんと説明しろ!」
絵梨花「えぇ〜!和也くんは私だけだと思ったのに〜!」
桃子「和くん、そこに座りなさい!」
和也を取り囲み、みんなが騒ぎ出す。

和也「いやいや、ちょっと落ち着いて。史緒里、なんとか言ってやって?」
美波「なんで久保がでてくんの?」
和也「史緒里の地元に行った時に会ったんだ!」
史緒里「ちょっと和也くん!?」
『地元!?』地元というフレーズに敏感に反応する。

真夏「ちょっと!地元ってどういうこと!?」
和也「ヤバっ…」
真佑「しーちゃん!?どういうことよ?」
史緒里「えーっと、それは…」
蓮加「2人ともちゃんと説明しなさい!」
祐希「しなさい!!」
和也「いや、だからね、痛たたっ!飛鳥さんつねらないで!」
飛鳥が和也の背中を思いっきりつねる。

先生「静かにしろ〜!後輩達がビックリしてるだろうが〜!」
先生の言う通り、転校生の5人はキョトンとしている。

先生「全く、すぐに騒ぎ出すな。それじゃ、自己紹介してくれ」
そう言うと右から順に自己紹介が始まる。

「3の倍数、9、6、3、黒見明香です」
(ちゃんとキャッチフレーズ考えてるんだ)
和也は自己PRがちゃんと出来ている転校生に感心する。

「国語、数学、理科、社会。皆さんが好きなのは?」
『りか〜』他のメンバーが合いの手をする。
「岩手県から来ました佐藤瑠果です」
(へー、佐藤さんは岩手県なんだ)
ハンカチを拾ってくれた子は岩手県の子だった。

「負けるな、しょげるな、林瑠奈。今日も1日頑張るな」
凄い棒読みで自己紹介をする。楓といい勝負かもしれない。

「千葉県出身、松尾美佑です。よろしくお願いします」
先生「ん?松尾はキャッチフレーズ考えれなかったのか?」
松尾「すみません。名前に普通の名前で特徴がなくて…」
先生「なんか寂しいなー。秋元。キャプテンとして考えてくれ!」
先生からのキラーパスが飛んでくる。

真夏「えっ?私ですか!?どうしよう」
真夏は考えていると何か閃いた。

真夏「松尾…ミュウ!!」
なぜか名前の部分を強調する。
『……。』静まり返るレッスン室。
松尾「あの…使わせてもらいます」
大人の対応をした松尾だった。

「京都府出身、はんなり、すっとこどっこいの弓木奈於です」
上品な京都弁で自己紹介をする。

全員の自己紹介が終わり、みんなは拍手で向かい入れる。
先生「みんなよろしくな。今日はレッスンの見学をしてくれ!秋元、遠藤。後は頼む」

真夏「キャプテンをしている秋元真夏です!みんなのハートにズッキュン!」
真夏の渾身のギャグに誰一人反応しなかった。
真夏「うそでしょ!?」
個人的には手応えを感じていた真夏も、みんなのリアクションをみて驚いている。

和也「あははっ、それじゃ、一通り説明するね」
和也が新メンバーに説明をしようとした時、『パシッ』と誰かに腕を掴まれる。

和也「み、美月…どうしたの?顔が怖いよ」
美月「あははーっ、ごめんねー?この人ちょっとお借りしまーす!」
飛鳥「よしっ、やま!連れてけ!」
美月「りょーかいです!」
和也「えっ、えっ、うそでしょ?」
絵梨花「真夏〜!後はお願いね〜!」
和也はレッスン室の隅に連れてかれる。

新メンバーは連れてかれる和也を憐れんだ目で見ていたのだった。

■筆者メッセージ
5期が入ったのに、やっと新4期の登場…笑
しゃもじ ( 2022/05/23(月) 12:16 )