乃木坂高校












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第10章
狩りとヤキモチ
美月「よしっ!狩るぞ〜!」
受け付けを済ませて、ぶどうが実っている農園に案内してもらう。

美月はどれだけ取ろうとしているのか、やたらやる気になっている。

和也「ぶどう狩りは初めてだな〜」
美月「そうなの?まぁ、私もだけど。違うのは狩ったことあるの?」
和也「昔、家族でいちご狩りは行ったかな?」
美月「いちご!食べたい!」
なぜかエピソードよりもいちごに反応する。

和也「いちご狩りもいいね」
美月「うーん、そうだ!!私と和くんで色んな狩りにでよ?」
和也「色んな狩り?なんかそこだけ聞くと物騒だね」
美月「いちご狩りに、桃狩りに…。美月狩りかな?」
美月は耳元で小さく呟く。

和也「み、美月狩り??」
美月のあざとい行為に和也はドキドキしてしまう。

美月「私を捕まえたらなんでもしていいよ?」
美月の小悪魔と言うより、悪魔的発言に息を呑む。

美月「なーんてね!和くん、なに想像してるの〜?」
和也「べ、別に何も想像してないから!」
美月「ふーん、その割には顔が赤いよ?」
和也「もういいから!はやく行こ!」
和也は美月を置いて、歩いて行く。

美月「待ってよ〜!」
美月はニヤニヤしながらその後を追った。

美月「おぉ〜!いい匂い〜!」
案内してもらうと、あたり一面にぶどうの木があり、ぶどうの香りがする。

和也「へー。ぶどうっていっても色んな品種があるんだね」
美月「ヤバい、涎が出てきた」
そんの美月を見て和也は笑っている。

まず、農園で準備してくれた試食用のぶどうを食べる。
美月「んっ!うまっ!」
和也「ほんとだ美味しい」
美月「和くん、これ食べてみて?」
美月がぶどうを一粒掴んで、和也の口に近づける。

和也は周りの気にしながらも素早く口の中に入れた。
和也「こっちも美味しい!」
美月「私はこれが食べてみたいな〜!」
美月は小さく口を開けて何かを待っている。

和也はどうして欲しいのか薄々分かっていた。
美月が指差したぶどうを美月の口に近づける。

美月「美味しい〜!!」
幸せそうな表情をして喜んでいる。

その後、気に入った品種のぶどうを狩りに行く。
スタッフに取り方のレクチャーをしてもらい、ぶどう狩りを始める。

美月「やるぞぉ〜!」
美月はテンションが上がっており、子どもの様にはしゃいでいる。

美月「あっ、あった!」
美月が選んだぶどうが実っている木に案内してもらう。

美月はスタッフに教えてもらった通りにぶどうを狩る。

美月「できた!和くーん!出来たよ〜!」
近くにいた和也に手を振る美月。
そんな美月を見てスタッフは笑っている。

次に和也の選んだぶどうを狩りにいく。
スタッフに教えてもらいながら、ぶどうを狩り取る。

和也「おぉ〜!取れた!おーい…」
和也は離れて見ていた美月を見ると、明らかに不機嫌そうな顔をしていた。

和也「どうしたの?」
美月「別に〜!!」
口を尖らせて、そっぽ向く美月。

「たぶんヤキモチ妬いていますよ?」
レクチャーしてくれた女性スタッフが和也に耳打ちをする。
すると、「わぁ〜!!」と美月が騒ぎ出す。

和也「今度はなに!?」
美月「か、和くん!早くこっち来て!」
和也「えっ、うん」
和也は美月の元に戻る。そんな2人を見てスタッフは「くすくす」と笑っていたのであった。

しゃもじ ( 2022/04/19(火) 18:01 )