乃木坂高校












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第10章
何気ない1日
桃子、蓮加、珠美とカフェに来た和也。
そこで、今、桃子達がハマっているフワフワなかき氷を食べる事になった。

席に案内してもらい、店員に注文する。
桃子「ももこはイチゴ練乳にする〜!」
珠美「たまみは宇治抹茶〜!」
蓮加「れんかはマンゴーにしようかな〜!」
和也「俺は…」
桃子「和くんは桃!」
和也「えっ…」
店員「かしこまりました!少々お待ちください」
注文を受けて店員は去って行った。

珠美「ももちゃん、なんでかずんごは桃なの?」
和也「かずんご…?」
桃子「ももこの桃だから!それより、んごやめてよ〜!」
蓮加「あらら、勝手に決められちゃったね?」
蓮加は苦笑いしながら和也に話しかける。

和也「桃好きだからいいよ」
桃子「えっ…」
蓮加「ももちゃん、どうしたの?」
桃子は何故か急に顔を赤くする。
桃子「なんでもない!暑い〜!」
桃子は手で顔を仰ぎ、風を送っている。

店員「お待たせしました。イチゴ練乳、宇治抹茶、マンゴー、桃になります」
10分程経ち、店員が注文した品を持って来てきた。

蓮加「めっちゃ美味そうじゃん!」
桃子「写真撮ろ〜!」
写真を撮り始める3人。和也は3人を横目に食べ始めようとすると、『だめ〜!』と3人に止められる。

和也「な、なに!?」
蓮加「和くんも一緒に撮るに決まってんじゃん!」
和也「いや、俺は恥ずかしいからいいよ」
桃子「いいからいいから!はい、チーズ!」
桃子はスマホで写真を撮った。

桃子「うん!いい感じ〜!」
納得いく写真が撮れたのか、満足そうな顔をしている。

蓮加「マンゴーうまっ!」
珠美「美味!」
写真を撮り終わり、かき氷を食べ始める。

桃子「幸せ〜!和くんも食べてみる?」
和也「いいの?ありがとう」
自分のスプーンで食べようとすると、「あーん!」と桃子が自分の使っていたスプーンでかき氷をすくい、和也の口に近づけた。

和也「いやいや、自分ので食べるよ」
桃子「いいから!早くしないと溶けちゃうよ〜!」
和也「蓮加と珠美も見てるし…」
蓮加「早くしないと桃子が可哀想だぞ〜!」
珠美「ももんごとかずんご!」
煽る蓮加と何言ってるか分からない珠美。

和也は恥ずかしがりながら、素早くかき氷を食べた。

桃子「どう?」
和也「おいしいよ。ありがとう」
桃子「桃とイチゴどっちが好き?」
和也「んーっ、イチゴかな」
桃子「えーっ、桃って言ってよ〜!」
和也「じゃあ桃が好き」
桃子「桃かぁ〜!桃が好きなんだね〜!」
桃子は両手を頬に当てて喜んでいる。

(なんでこんなに嬉しそうなんだろう?)
そんなことを考えながら、かき氷を食べていった。

かき氷を食べ終わり、みんなを送って行くことになった。
桃子を寮に送っていき、次に珠美を家まで送った。

そして、最後に蓮加を家まで送って行く。
和也「ごめんね、最後になっちゃって」
蓮加「全然!最後の方がよかったから」
和也「んっ?なんで?」
蓮加「わかってよね〜!和也くんと最後まで一緒に居れるからだよ!」
蓮加はそう言って、和也の手を握った。

和也「そ、そうなんだ」
自分で聞いて恥ずかしくなる。

蓮加「あっ、今度れんかにもあれやらせてね?」
和也「んっ?あれとは?」
蓮加「あーんってやつ!桃子がやってて羨ましかったんだ」
和也「あぁ、あれね。人が居なくて、誰も見てない所なら…」
蓮加「ふふっ、楽しみにしてる!そういえば、和也くん暇な時ある?」
和也「たぶんあると思うよ?」
蓮加「なら、れんかとお出かけしよ?」
和也「うん、いいよ」
蓮加「やった〜!約束だからね!」
蓮加は嬉しそうにしている。

蓮加「じゃあ、またね!お出かけ楽しみにしてる!」
蓮加の家の前に着いて、笑顔で手を振っている。
和也「俺も楽しみにしてるよ」
和也も手を振って、蓮加が家の中に入るのを見送った。

何もない1日もみんなのおかげで楽しい日になると、改めて実感したのだった。

しゃもじ ( 2022/04/05(火) 12:43 )