乃木坂高校












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第9章
お祭りと準備
明日は遂に夏祭りの日だ。
街は準備で賑わう中、その中に1部のメンバーと和也がいた。

和也「なんでこんなことに…」
和也は寝癖がついたまま、眠そうにしていた。

それは1時間前の出来事…。

今日のレッスンは午後からなので、和也は午前中ゆっくり寝ていた。
しかし、『起きろ〜!!』と部屋の中に響く声。

和也「な、なに!?」
和也は飛び跳ねて起きる。
真夏「あっ、起きた!」
眞衣「本当に全然起きないね〜?」
和也「真夏さんに眞衣姉さん?それに…」
何故か布団の中に入っている飛鳥と絵梨花。

和也「2人は何してるんですか?」
絵梨花「何って添い寝?」
飛鳥「和が寒そうだったから!」
和也「寒いって今夏ですからね?」
真夏「まぁ、そこの2人はほっといて行くよ?」
和也「行くってどこに?レッスンは昼からですよね?」
眞衣「いいからいいから!はいっ!準備して!私達は下で待ってるから!」
和也は理由も教えられずに急かされる。

真夏「飛鳥、いくちゃん行くよ!」
飛鳥「ほーい!」
そう言ってみんな部屋から出て行った。
和也はとりあえず着替えるために服を脱いだ。

すると、「きゃあ!」と絵梨花が部屋の中に戻ってきた。

和也「めっちゃ見てますよね?どうしました?」
絵梨花は目を手で隠したが、明らかに指に隙間が空いている。

絵梨花「えへへっ、忘れ物しちゃって!」
そう言って絵梨花は和也に近づく。
そして、少し冷たい手を和也の胸に当てて、背伸びをしてゆっくり顔を近づけた。
『チュ…』触れ合う唇。リップを塗りたてなのか、絵梨花の唇に潤いを感じる。

絵梨花「ちょっとでもくっつけて嬉しかったよ!きゃあ!言っちゃったぁ!」
絵梨花は1人で恥ずかしがって部屋を出て行った。

和也は準備が終わり、リビングに向かう。
真夏「あっ!やっときた!んっ?なんか、唇に何かついてない?」
和也「さ、さっきリップを塗ったからですかねー?」
和也は絵梨花とのキスを誤魔化したが、ジーッと飛鳥が見てくる。

和也「ど、どうしました?」
飛鳥「なんか怪しい…!」
和也「気のせいですよ!それより、今から何をするんですか?」
眞衣「そうだった!お祭りの準備の手伝いに行くんだった!」
飛鳥「あっ!誤魔化しやがった!」
絵梨花「急がなきゃ!和也くん、行くよ〜!」
絵梨花が和也の手を握って玄関に向かう。

飛鳥「あっ!逃げやがった!待て!それに手を握んなぁ!」
真夏「もう!人のお家で何やってんの!それじゃ、ママ!和也くんお借りします!」
母「いっぱいこき使ってやって!いってらっしゃい!」


と言う出来事があり、今にいたる。
飛鳥「おーい!手が止まってるぞぉ〜!」
和也「飛鳥さんはただ座ってるだけだし」
飛鳥「あっ?なんか言った?」
和也「何にもないですー!」
絢音「大丈夫?さっきから重いものばかり運んでるけど…」
絢音が和也を心配して近くに近寄る。

和也「大丈夫ですよ!絢音さんは優しいですね?」
絢音「そ、そんなことないよ…」
飛鳥「ちょっと待ったぁ!絢音さんはってなによ!はって!」
和也「そのまんまの意味ですよ?」
飛鳥「飛鳥ちゃんだって心配してんだから!」
和也「そうなんですか?」
飛鳥「もぉ〜怒った!えんちゃんに言いつけてやる!」
和也「さくらに何を吹き込むんですか?」
和也と飛鳥のしょうもないやり取りが始まる。

眞衣「あーあ、また始まったよ!」
真夏「飛鳥はほんと和也くんのこと好きだよね〜!」
絵梨花「えぇ〜!私も混ぜて〜!」
眞衣「いくちゃんも行っちゃったよ…」

真夏と眞衣は呆れ返ってるのであった。

しゃもじ ( 2022/03/07(月) 18:03 )