乃木坂高校












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第1章
新入生との顔合わせ
和也は購買でパンを買って屋上に向かう。
山下「おーい!ここだよー!」
屋上に着くと、山下さんが手を振って呼んでくれた。
和也「お待たせ。さくらと賀喜さんも早かったね」
賀喜「お待たせしてはいけないので、めっちゃ急ぎました!」
山下「本当にいい子だね〜!お腹空いたし食べよ〜」
みんなはお昼ご飯を食べ始める。
賀喜「なんで、さくちゃんはお弁当なのに、お兄さんは違うんですか?」
和也「ん〜、特に意味はないよ?」
さくら「お兄ちゃんは昔からお昼は購買で買ってるの」
山下「中々謎な生態ですね〜。パンばっかりで飽きないの?」
和也「毎回違う味にしてるから、今の所は大丈夫かな」
山下「へーっ。でも、健康的には良くないね〜。さくらちゃんも心配になっちゃうね」
さくら「はい。お兄ちゃんはお野菜を全然食べないから」
和也「いや、食べてるよ。たまにだけど」
賀喜「食生活が乱れまくってますね〜!さくちゃんがお弁当作ってあげれば?」
和也「いや、さくらは料理できないから」
さくら「もぉ〜!そんなこと今言わなくてもいいじゃん!」
山下「ふふっ、仲のいい兄妹だね」
賀喜「本当ですね!羨ましいです!」
こうして和気藹々とお昼ご飯を食べた。

山下「それじゃ放課後にね!また一緒に食べよ!」
賀喜「はい!よろしくお願いします!」
お昼ご飯を食べ終わってそれぞれの教室に戻る。
山下「さくらちゃんいい子だね」
和也「泣き虫の人見知りで世話のかかる妹だけどね」
山下「それが可愛いんでしょ?」
和也「うーん。まぁそうかな」
山下「わぁ〜!シスコンだぁ〜!」
和也「なんでそうなるんだよ」
大園「山下さん、遠藤君と仲良いんだね?」
教室に戻ると大園さんが話をかけてきた。
山下「なんか遠藤君は喋りやすいからね!」
和也「なんだそれ。大園さんは何を持ってるの?」
大園「これ!今日のお詫びです。食べてください」
和也「これってトマト?」
大園「うん!桃子が1番好きな食べ物なんだ」
梅澤「おぉ〜、桃がトマトあげるなんて珍しいね!遠藤君、よかったね」
和也「ありがとう。食べていいかな?」
大園さんから貰ったトマトを食べる。
和也「うん!みずみずしくて美味しい!ありがとう!」
お礼を言うと大園さんは満面の笑みをしていた。泣いているイメージしかなかったので、少し印象が変わる。
大園「うん!またほしくなったら言ってね!」
そう言って大園さんは自分の席に戻っていった。
山下「あれれ〜?お野菜嫌いって言ってなかった?」
和也「嫌いとは言ってないよ。たまにしか食べないって言っただけ」
山下「ふーん。なら、今度、私がサラダ作ってきてあげようか?」
和也「山下さんは料理できるの?」
山下「んっ?サラダってちぎるだけでしょ?誰でもできるよ!」
和也「ちぎる?切るんじゃなくて?」
山下「ふふっ、まぁ今度作ってきてあげるね!」
なんだか話を誤魔化された気がする。

そして、1日の授業が終わり放課後になる。
和也「今日からみんなもレッスン始まるの?」
久保「今日はとりあえず新入生との顔合わせだよ!どんな子が来るか楽しみだね〜!」
みんなでレッスン室に向かった。
レッスン室はまだ人は少なかったが、少しずつメンバーが集まりだす。
和也「秋元先輩、あの方々も先輩ですか?」
昨日の紹介の時にはいなかった人がいるので、近くにいる秋元先輩に声をかけた。
秋元「あっ、そういえば昨日は実習でいなかったね!そうだよ!また後で紹介するね」
和也「ありがとうございます。それで、一年生達は?」
秋元「そろそろ先生が連れて来られるはずだけど。あっ、ちょうど来たね」
先生「みんな集まったか〜?新入生を紹介するぞ!」
先生の後についてくる新入生。みんな緊張しているようで動きがかたい。
先生「それじゃ、新入生から自己紹介していってくれ。まずは遠藤から」
先生の合図でさくらから自己紹介を始める。
さくら「遠藤さくらです。よろしくお願いします」
さくらは緊張しながらもちゃんと挨拶をしていた。
秋元「ちなみに、遠藤マネージャーの妹でーす!」
秋元先輩が横から補足をしてくれた。
賀喜「賀喜遥香です。よろしくお願いします」
新入生が1人ずつ自己紹介をしていった。
次は上級生が自己紹介をする。
秋元「キャプテンの秋元真夏です!よろしくね!」
秋元先輩から順に自己紹介をする。
全員の自己紹介が終わり、先生が親睦を深める為に、一年生と話す時間を作ってくれた。
和也は遠くからみんなの姿を見守っていると、「おい、マネージャー!」横から声をかけられた。
和也は横を振り向くと、齋藤先輩がいたのであった。

しゃもじ ( 2021/08/17(火) 08:09 )