日向高校




























小説トップ
第5章
監督辞めちゃうの??
球技大会が終わり、美穂は体育館にバッシュを忘れたので取りに行っていた。
(佐藤先輩すごかったな〜!今度バスケ教えてもらお)
そんなことを思っていると
体育館の入り口の近くで、佐藤先輩とバスケ部の顧問の先生が話していた。
息を潜めて近くに行く。
先生「率直に言う!佐藤!バスケ部に入ってくれ!」
(えっ、先輩がバスケ部に誘われている。)
美穂は急いでキャプテンに連絡する。
久美「えっ!!!」
部室でいきなり久美が叫ぶ。
史帆「びっくりしたな〜いきなり何!?」
久美「美穂からメッセージで、監督がバスケ部に引き抜きされてるって!」
美玲「えぇっ?監督辞めちゃうの?」
京子「嘘でしょ!?」
丹生「でも、今日の活躍をみたら当然の流れですよね。」
史帆「だめだめ!監督は私たちの監督だよ!やだぁ」
泣き出す史帆。みんなも不安な顔を見せる。
久美「まだ体育館にいるって!行こ!」
みんな部室から駆け出した。
久美「美穂!!監督どこ?」
美穂「あそこです。」
史帆「としちゃん行ってくる!」
美穂「ちょっと待ってください。」
美穂は史帆を止めて、物陰から見るように言う。
先生「佐藤が居れば、インターハイ出場も、いや、優勝だって夢じゃない!どうだ」
和也「お断りします。」
先生「なんでだ?そんな素晴らしい才能があるのに勿体ない。アイドル部が原因か?あんな出来たばっかの部にいる必要ないだろう。お前には何もメリットがないだろ!」
和也「お言葉ですが先生。勘違いしてますよ?」
先生「勘違い?」
和也「お前にはメリットがないって言いましたよね?逆ですよ。俺にはメリットしかないんです。先生知ってますか?アイドル部のみんなは俺にとって太陽なんです。転校してきた時、俺は過去のことでずっと日陰にいたんです。でも、みんなに会って、だんだん日陰から日向に出してくれました。毎日が楽しくてしょうがないんです。先生の夢はインターハイだと思いますが、俺の今の夢は、みんなと一緒にアイドルになる為に歩むことなんです。だから、バスケ入部の話はお断りします。今はアイドル部の監督なんで。」
先生「すまない。熱くなってひどいことをいった。ただ、入りたくなったらいつでも来てくれ!」
和也「わかりました。」
先生は立ち去って行った次の瞬間
『がーんーどーぐー』
和也「うわぁ!なに???」
みんなが泣きながら近寄って来た。
和也「なに?どうしたの?何があったのさ?」
美玲「どごにも行がないでね〜」
史帆「ずっど私の監督でいでよ〜」
京子「あんたがいるからアイドル部入ったのに、勝手にいなくなったら許さないから!」
後輩達も泣きながら抱きついて来た。
ようやく状況が理解できた和也は
和也「大丈夫だよ。どこにも行かないから。」
みんな泣きながら笑う。
和也「さぁ、部活いこうか!」
「うん!(はい!)」
和也は改めてみんなのことが好きだと思った。

しゃもじ ( 2021/05/01(土) 16:45 )