日向高校




























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第5章
男子バスケ決定戦 決着
後半戦。3年ボールから始まる。
和也がディフェンスに着く。
「いてっ」スクリーンにはいった人に足を蹴られる。
動きが一瞬鈍り、ディフェンスをかわされてシュートを決められる。
久美「なんか佐藤君の動きおかしくなかった?」
彩花「なんか変だったよね?」
和也はボールを貰う。前半までダブルチームで付いていたのに、後半はマンツーマンになっている。
不思議に思いながらも相手ディフェンスを抜く。「ピッピー!ディフェンスチャージング」抜いたと同時にぶつかられファールになる。
「うぅ。」倒れる際に相手ディフェンスの肘が和也のお腹に当たった。
先輩A「悪いなー大丈夫か?」
ニヤニヤしながら手を貸す。
(なるほど。そーゆうことか。)
陽菜「今、相手の人の肘が監督に当たったような」
美玲「えぇ?おひなそれほんと?」
陽菜「はい。私の所からだとそう見えました。」
好花「普通にやっても勝てないからズルしてるってこと?」
「ピッピー。オフェンスチャージング」また和也はファールされる。
先輩B「悪いな〜汗で滑ったよ。」
史帆「うそ!!今のわざとでしょ!」
かとしが叫ぶ。
先輩A「汗で滑ったんだって〜言いがかりはよしてくれよ。」
和也「かとし!!俺は大丈夫だから!」
かとしは泣きそうになる。
美玲「私達があんな約束しちゃったから、監督が傷ついてるのかな?」
美玲も泣きそうになっていた。
この後も続く3年生の悪質なファールで、2年生はビビってしまい点差がだんだんなくなった。
先輩A「もーらい!」
遂に逆転される。和也の腕や足は痣できていた。
菜緒が泣きながら走って消えた。
愛萌「菜緒!!」
先輩A「可愛い後輩が見てられないってよ〜!」
和也「まだ負けてませんよ。あと、菜緒はそんな人じゃないですから。」
先輩B「言ってろ。」
史帆「白石先生!!和くんを交代して下さい。このままじゃ和くんが。」
白石「でも、わざとって証拠がないし、このままじゃあなた達が・・・」
美玲「私達はいいんです。だから和くんを」
2人は泣いている。
和也「美玲!かとし!俺は大丈夫。絶対勝つから!」
残り10秒で1点差。
和也「ボールくれ!」
和也は凄いスピードでドリブルをする。
相手チームはファールをしたくても、追いつかなくてファールが出来ない。
相手ゴール近くに近づいた。
先輩A「させねーよ!」
和也はレッグスルーを決める。あまりのキレに相手は尻餅をつく。
そのまま抜いて和也は飛んだ。
和也が全中でMVPを取れたのは、高いシュート力も勿論だが、驚異的なジャンプ力もあったからだ。
「ガッシャーン」和也の最後のシュートはブザービートで決まった。
その瞬間、体育館は今日1番の歓声が響く。
「28対27で2-Bの優勝です!」
「やったー!!!」みんなが一斉に和也の元に向かう。「うわぁ!」かとしと美玲が抱きついてきて、勢いのあまり倒れる。
和也「ね?ちゃんと勝ったでしょ?」
史帆「うん。うん。カッコ良かった。」
美玲「心配したじゃーん。」
凄い勢いで2人とも泣いていた。
和也「めっちゃ鼻水付いてるよ」
和也は笑った。
史帆「ごめーん。洗って返すから〜!」
「先輩!!」
菜緒が走って帰ってきた。
菜緒「保健室で湿布と絆創膏もらってきました。」
和也「ありがと。」
菜緒「ばかっ。心配させるんやから。」
そう言って菜緒は抱きついた。
「ねぇ次私もー!」何故か列が出来ていた。
白石「佐藤くん。約束守ってくれてありがとう。」
和也「そりゃ美人な白石先生の頼みですから!」
白石「もう、この子は!」
そう言って頭を撫でられる。
菜緒に治療してもらい和也は先輩の元に向かう。
和也「約束は守って下さいね?」
先輩A「あぁ。わかったよ。」
流石に大勢の前で恥をかいたのか威勢がなくなっていた。
こうして和也の初めての球技大会は終わった。
ちなみに、2-Bは白石先生の応援もあり、総合優勝出来たのだ!

しゃもじ ( 2021/05/01(土) 16:06 )