日向高校




























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第5章
日向の太陽
GWが終わり学校が再開する。
学校に着き席に座る。
潮「佐藤くんおはよ!休みはどうだった?」
和也「楽しかったよ。てか、なんでみんな盛り上がってるの?」
高瀬「そっか。佐藤くん知らないんだっけ?うちの学校はGWが終わったら、球技大会があんねん。その種目のことで盛り上がってる」
和也「球技大会か。楽しそうだね。」
潮「佐藤くんはどの種目やりたいの?確か、バレー、ソフトボール、卓球、バドミントン、さらにバスケ!」
和也の顔が一瞬だが曇った。だが、一瞬だったのでみんなは気づいていない。
和也「俺は、」
「かんとくー!!!」いきなり大声が聞こえる。するとドアからかとし、美玲、高本さんが来た。
和也「みんなおはよ。」
史帆「球技大会のときぜーったい応援に来てよね?」
美玲「監督が応援してくれたら頑張れる!」
和也「でも球技大会ってクラス対抗とかじゃないの?」
彩花「そうだよ?でも、同じクラスの人だけ贔屓するのはダメだからね!みんなの監督なんだから!」
和也「なんかめちゃくちゃだな」
潮さんと高瀬さんは苦笑いしている。
「佐藤せんぱーい!!」
次はなんなんだ??教室に渡邊さん、富田さん、金村さん、菜緒が来た。
鈴花「あっみなさんおはようございます。」
和也「次はどうしたの?」
美穂「どうしたのって球技大会ですよ。私達の応援に来てくださいね?」
またこれだ。
和也「金村さんと菜緒も?」
菜緒「いえ、私はみんなが先輩のとこに行くって言うから付いてきただけで。」
史帆「ん?ちょっと待って。監督ってこしゃのこと菜緒って呼んでたっけ?」
「ジロっ」みんな一斉に和也を見る。
和也「いやぁ、まぁ友達だからね?ははっ」
彩花「すぐそうやって〜!!」
高本さんに首を絞められる。
和也「苦しいっ苦しいって〜」
みんな笑っている。連休明けから元気な方達だ。
白石「あなた達いつまでいるの〜?もうすぐHR始まるわよ!」
史帆「あっやばい!それじゃまたね!」
富田「先輩絶対来てくださいね!」
嵐が過ぎ去り和也はどっと疲れていた。
白石「じゃあ始めるよ〜」
一限目はHRで球技大会の種目に誰が出るか決めるらしい。
白石「やるからには絶対勝つわよ!」
白石先生は勝負事には燃えるタイプらしい!
男子A「さっき佐藤がアイドル部の子に応援に来いって言われてましたー!」
(おいおい、なに言ってるんだ)
白石「あっ?なにそれ?どういうこと?」
これが噂の黒石モードか。確かに怖い。
和也「いやぁ〜まだ行くとは言ってなくて〜。」
白石「佐藤君は罰として、参加種目はバスケにします。」
「えっ。」和也の顔が曇る。
潮「佐藤君大丈夫??」
和也「あぁ、大丈夫だよ。」
明らかに先程までの顔とは違う。
(白石先生もしかして、、、。)
こうして、球技大会の参加種目が決まった。
放課後、部室では球技大会の話になったいた。和也は掃除当番なのでまだいない。
史帆「やっぱ球技大会は燃えるよね〜」
美穂「先輩達には負けませんから!」
久美「監督は何に出るの?」
潮「みんなの応援に行くことが、白石先生にバレちゃって、強制的にバスケになってた。」
美穂「バスケですか!!一緒だ〜!」
美玲「なっちょどうしたの?」
潮「うん。バスケに決まった時に、佐藤君の顔が一瞬悲しそうな表情をしてたような気がして。」
鈴花「実は先輩運動音痴だったりして?」
彩花「バスケ出来ないとか?」
みんなは和也の話で盛り上がった。
みんなは和也の過去を知らない。ただ、美玲だけが今の話を気にしていた。
久美「はい!球技大会も大事だけど部活に集中するよ!!」
『はい!!』みんな部室からでた。美玲は和也にメッセージを送ってから部室をでた。

部活終了後。
史帆「あぁー疲れたー!」
京子「ラーメン食べたい。」
彩花「いいねー!この後食べに行こ!」
久美「みーぱんは?」
美玲「ごめん!この後ちょっと用事があるから。」
史帆「そっか!じゃあまた明日ね〜!」
美玲「うん。バイバイ。」
美玲は椅子に座り外を見ていた。
「ガチャ」ドアが開く音が聞こえる。
和也「ごめん。待った?」
美玲「全然。じゃあ、帰ろ?」
2人で校門を出る。
和也「いきなり一緒に帰りたいなんてどうしたの?何かあった?」
美玲「和くんがいっぱい浮気するから。」
和也「浮気って。」
和也は苦笑いをする。
美玲「冗談だよ!和くんはいつも心配してくれるね?」
和也「そりゃ監督だからね?」
美玲「監督じゃなかったら心配しないの?」
和也「監督でも監督じゃなくても、みんなと仲良くなってたら心配するよ。」
美玲は悲しそうに笑った。
美玲「和くん。もっと自分を大切にしてね?辛かったら辛いって言ってね?」
和也は泣きそうになった。美玲は和也が何を悩んでるか知らないはずだ。でも、薄々何かを感じてるのだろう。
和也「ありがと。なんか1人じゃないって思えたよ」
美玲「そんなの当たり前じゃん!私もみんなもいるよ!和くんを苦しめる人がいたら、みーぱんがやっつけてやる!きゃあ」
和也は美玲に抱きついた。今まで和也から抱きつくことがなかったら、美玲はびっくりしている。
美玲「和くん、、、?」
和也「美玲ありがと。元気出た。」
美玲「うん。」
美玲は優しくキスをした。
和也は笑った。
和也「そういえば美玲は種目何にしたの?」
美玲「史帆と久美とバレーにしたよ?」
和也「美玲ってバレーできるの?」
意地悪な笑顔を見せる。
美玲「ひどーい!!みーぱんもやればできるんだからね!」
美玲は口を尖らせている。
和也「応援に行くから頑張ってね?」
美玲「うん!でも、白石先生はいいの?」
和也「あっ。忘れてた。内緒で行くよ。」
美玲「うん!待ってるね!」
こうして、球技大会の日を迎えるのであった。

しゃもじ ( 2021/05/01(土) 13:02 )