日向高校




























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第26章
陽菜の愛情
お風呂から出てリビングに戻る。
和也「ん〜、なんか小腹が空いたな〜」
和也は袋から今日貰ったチョコを食べようとする。
すると、「あっ!思い出しました!!」と陽菜が急に大きな声を出した。

和也「なにを思い出したの?」
陽菜「和くん、冷蔵庫開けてもいいですか?」
和也「どうぞ?」
陽菜は『タッタッタッ』と冷蔵庫に向かっていき、中から持ってきた箱を取り出した。

和也「そういえばそれはなんだったの?」
陽菜「これですか?これは陽菜の愛情です!」
そう言って、付いていたリボンを取り、箱を開けた。
和也「ケーキ…?」
中にはホールのチョコケーキが入っていた。
和也「これは陽菜が作ったの?」
陽菜「はいっ!ママと一緒に作ったんです!ちょっと失敗しちゃったけど…」
ちょっと残念そうな顔をする。

和也「ううん。俺から見たら大成功だよ。ありがとうね?」
和也は陽菜の頭を撫でた。
陽菜は目を細めて、すぐに嬉しそうな顔をする。
和也「一緒に食べよっか?」
陽菜「はいっ!!」
ホールケーキをカットして皿に乗せる。
カットしている最中、陽菜は興奮していたのかずっと飛び跳ねていた。

『いただきます!』和也がケーキを食べようとすると、「ちょっと待って下さい!」と止める。
陽菜「陽菜が食べさせてあげるね!」
そう言って、フォークでケーキをすくい、和也の口元に近づけた。

陽菜「食べてください!」
和也はケーキを口の中に入れた。そして、口の中でチョコの甘い味が広がる。
和也「うん!美味い!」
陽菜が作ったケーキは程よい甘さで、和也好みのケーキだった。

陽菜「ほんと?嬉しいです!」
和也「陽菜も食べてみて!」
次は和也が陽菜の口元にケーキを近づけた。
『パクッ』小さな口でケーキを入れる。
陽菜「美味しいです!」
和也「陽菜はすごいね。作ってくれてありがと」
陽菜「うんっ!和くんの為に作ることは幸せなことなんだね」
喜んでくれた和也を見て、陽菜も嬉しく幸せな気持ちになる。

そして、あっという間に食べ終わり、寝る準備をした。
和也「部屋行こっか?」
2人は和也の部屋に入って、ベットに寝転がった。
すると、「えへへっ」と陽菜がずっと笑っている。
和也「そんなに笑ってどうしたの?」
陽菜「和くんと一緒に居れることが嬉しいんです!ギュッてしてもいい?」
和也「いいよ。おいで?」
和也は手を広げると、陽菜が胸に飛び込んできた。

陽菜「落ち着きます。なんでこんなに落ち着くのかな?」
和也「なんでだろうね?俺も陽菜といると和むし落ち着くよ」
陽菜「へへっ、嬉しい!」
陽菜は強く和也の身体を抱き寄せた。

和也「いたたっ、意外と力強いね」
陽菜「離しくないんです。だから、和くんも陽菜から離れないで下さい!」
陽菜が胸元から顔を上げると、2人の顔の距離が近くなった。

2人は目が合い、しばらく見つめ合う。
そして、陽菜がゆっくり目を閉じた。
和也は自然と身体が反応し、優しく陽菜にキスをした。

陽菜「和くん…陽菜ね…和くんとまた…」
陽菜がか弱い声で話し始める。
和也は話終わる前に再び陽菜にキスをした。

しゃもじ ( 2022/04/26(火) 03:12 )