日向高校




























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第24章
大晦日
大晦日。和也は母と一緒に料理をしていた。

母「美玲ちゃんはいつ来るの?」
今日は美玲が家に来ることになっていた。
和也「もう少しでも着くみたい」
母「大晦日に泊まりに来てくれるなんて嬉しいわね。ねぇ、お父さん?」
父「そうだなー。美玲ちゃんの笑った顔見ると元気になるからな」

そんな話をしていると、『ピンポーン』とインターホンがなった。
「はーい」和也が玄関を開けると、満面の笑みの美玲が立っていた。

美玲「和くん、こんばんわ!」
和也「いらっしゃい。寒かったでしょ?早く入って」
美玲「寒かったぁ〜!和くん、温めて〜!」
美玲が和也の手を握る。
和也「本当だ。冷たいね」
和也が美玲の手を握り返すと、「美玲ちゃん来たの〜?」と言って母が玄関に近寄ってくる音が聞こえる。

和也「う、うん。今きたよ!」
和也は急いで握っていた手を離した。
母「美玲ちゃんいらっしゃい。寒かったでしょ?早く入って?」
美玲「ふふふっ」
母「あら?なんで笑ってるの?」
美玲「だって、ママと和くんが全く同じこと言うんだもーん!」
和也「そういえば確かに。なんか恥ずかしいな」
母「なんで恥ずかしいのよ。それより、早く入って。お父さんも待ってるから」
美玲「はーい!おじゃまします!」
美玲はブーツを脱いで家の中に入る。
美玲「また後でね?」
美玲は和也の耳元で呟いた。

美玲「パパー!おじゃましまーす!」
父「おぉ、美玲ちゃん、いらっしゃい!」
美玲「あっ、そうだ。これみーぱんのママからです!パパ、ママ、いつもありがとうございます!」
美玲が頭を下げて紙袋を母に渡した。
母「お互い様よ?でも、こちらこそいつも和也と仲良くしてくれてありがとう。これからもよろしくお願いします」
母は紙袋を受け取ると頭を下げた。
和也「美玲、お腹空いたでしょ?ご飯たべよ?」
美玲「うん!お腹すいたぁ!」
母「なら、ご飯にしましょっか?今日はすき焼きよ?」
美玲「やったぁ〜!みーぱん、すき焼き大好き!」
母「良かったわ。なら、準備するわね」
美玲「みーぱんも手伝う〜!」
美玲が母の後ろについて台所に向かった。
その後、みんなでご飯を食べて、美玲と部屋でテレビを観ていた。

美玲「いつか出たいなぁ…」
大晦日恒例の音楽番組を観ていると、美玲が小さな声で呟いた。
和也「みんななら絶対出れるよ」
美玲「そうかな?出れるかな?」
和也「うん。俺は信じてるよ」
美玲「和くん…ありがとう…。その時までずっと側にいてね?」
和也「もちろん。これからもずっといるよ」
美玲「ありがと…大好き…」
美玲は和也にキスをして抱きついた。

しゃもじ ( 2022/01/27(木) 19:20 )