日向高校




























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第24章
サプライズパーティー
クリスマスパーティー当日。
夕方に部室に集まる事になっている。
準備が終わり、鈴花を誘いに鈴花の家に寄る。

インターホンを押すと、鈴花のお母さんが出てきた。
鈴花母「あら、和也くん。どうしたの?」
和也「おばさん、こんばんわ。今日、クリスマスパーティーを部室でやるので、鈴花と一緒に行こうと思ったんですけど」
鈴花母「あら、変ね?鈴花なら、「みんなと待ち合わせがあるから!」って言って、だいぶ前に家をでたんだけど」
和也「そうですか。わかりました。ありがとうございました」
和也は頭を下げて、鈴花の家を後にした。

(鈴花、そんな早くにどこいったんだろう)
そんなことを考えながら、学校に向かっていると、少し先に美玖が立っていた。

和也「美玖、どうしたの?」
美玖「あっ、和くん!和くんを待ってたの!」
和也「俺を?なんでまた?」
美玖「あー、あれだよ!やっぱり、クリスマスイヴは和くんに会いたいから」
和也「んっ?今からパーティーだから会えたのに。それに、みんなで待ち合わせをしてるんじゃなかったの?」
美玖「えっ!なんでそれを?」
美玖はびっくりした顔をしていた。

和也「なんでって、鈴花の家に言ったらおばさんが言ってたんだけど」
美玖「もしかして、全部知ってる?」
和也「知ってるって何を?」
美玖「よかったぁ。知らないんだ」
和也「なにかあるの?」
美玖「あっ、あれだよ!えーっと、プレゼント!鈴達はまだプレゼント買えてなかったから、買いに行ったみたい!私はもう買ってあるからさ!」
和也「そうなんだ。確かにプレゼント選びは難しかったよね!」
和也は疑いもせず、美玖の言葉を鵜呑みにする。

美玖「よかった…鈍感で…」
和也「んっ?なんか言った?」
美玖「ううん、なんでもない!それよりも早く行こっ?」
美玖は和也の手を繋いで歩き出した。

そして、学校に着いて部室に向かう。
和也「あれ?電気が付いてないや」
部室の前に着くと、中の電気がついていない事に気づく。
美玖「私達が1番かもですね!とりあえず入りしょ!」
和也「そうだね!」
和也は部室のドアを開けた。
和也「暗いから気をつけてね」
和也は美玖に話をかけたが、返答がなかった。
不思議に思い、振り向こうとした瞬間。
『パァッ』と部屋の電気が付いて、『パァーン」とクラッカーの音が響く。
『和くん!(先輩)メリークリスマス!そして、お誕生日おめでとう〜!』
物陰に隠れていたメンバーが一斉に出てきた。

和也「えっ?何?どういうこと?」
状況が理解できず、挙動不審になる和也。
美玲「和くん、明日がお誕生日でしょ?だから、1日早いけどお祝いしたくって!」
史帆「クリスマスパーティーと和くんのお誕生日パーティーを開催しまーす!!」
和也「誕生日パーティー。あははっ、そっか!みんなありがとう!すごく嬉しいよ!」
みんなの気持ちが嬉しくて、少し涙目になる和也。

菜緒「ほんと和くんは涙脆いなぁ〜!」
美穂「先輩!主役なんで早く座ってくださーい!」
美穂に手を引かれて、椅子に座る。

久美「それじゃ、改めてメリークリスマス!!そして、和也くん、お誕生日おめでとう!かんぱーい!!」
久美の合図とともに、グラスを高々とあげる。
こうして、笑って泣いてのクリスマスパーティーが始まった。

しゃもじ ( 2021/12/25(土) 19:49 )