日向高校




























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第23章
ただのクラスメイトじゃなくて
私はシャワーを浴びながら、ドキドキする胸を押さえていた。
人生で初めてお家に男の子が来た。
しかも、上半身裸まで見てしまった。
過去に勢いでキスをしたり、頭を撫でてもらったことはあったけれど、その時もドキドキが止まらなかった。
優佳「この後どうなっちゃうのかな…」
私はドキドキしながらも、この後のことを想像すると、変な気持ちになった。

優佳「お待たせ〜!」
シャワーを浴びてリビングに戻ると、和也くんからの返答がない。
さっきまで座っていたソファに近寄ると、和也くんは気持ちよさそうに寝ていた。
優佳「人の気持ちも知らないで…」
さっきまでのドキドキを返せ!と思っていたが、彼の気持ちよさそうな寝顔を見ると、そんな気持ちなんてどっかにいってしまった。
(ちょっとだけならいいよね…)
私は髪を耳にかけ、ゆっくり顔を下ろしていく。
唇が触れるまで数センチ。ドキドキしながら近づける。
『チュ』僅かにだが、唇が触れた。
人生で2度目のキス。今までこの人としかキスをしたことがない。
そう考えるだけで顔が赤くなるのが分かる。

和也「うーん。あれ?優佳…?」
キスをしてすぐに和也くんが目を覚ました。
優佳「お、おはよ!」
明らかに動揺している私。絶対怪しい…。
和也「おはよ。ごめん、寝ちゃってたよ。てか、顔赤いけど大丈夫?」
優佳「これ?あれだよ!シャワー浴びたから少し暑くてさ!」 
和也「湯冷めして風邪ひかないようにね?」
そっか。この人は鈍感なのに、優しい人だった。
心配してもらえて、胸がキュンとしてしまった。

その後、サッカーの勉強をする為に私の部屋に行く事になった。
(変なものとか置いてないよね…?)
自分で言ったものの、少し緊張してしまう。
和也「へぇ〜、サッカーの物ばっかだね」
優佳「女の子っぽくないよね?」
和也「そうかな?これはこれでいいと思うよ!俺は好きだなぁ〜」
和也くんに褒めてもらえて、顔がニヤけてるのがわかる。
それを誤魔化す為に、話題を変える。
優佳「これ!これ観ない?海外のチームのプレー集!」
和也「あっ!観たい!!」
私はスマホで動画サイトを開き、和也くんと観ることにした。

(ち、近い…)スマホの画面で観ているので、お互いの距離が近くなり、ちょっとでも動いたら顔が触れちゃいそうだった。
和也「うわぁ!うまっ!これすごいね?」
優佳「あ、うん!そうだね!」
和也くんは動画をみて興奮しているが、私は全く集中出来ず、曖昧な返事をしてしまう。

動画を観終わると、私は慌てて違う動画を観てもらう。
動画を観終わってしまうと、和也くんが帰ってしまうのではないかと思っちゃうから。
和也「これもすごっ!ドリブル上手っ!ねぇ、優佳!この人だ…」
和也くんがこっちを見て話している途中にキスをした。
優佳「和也くん、もうただのクラスメイトじゃやだよ?」
私は、勇気を振り絞って気持ちを伝えた…。

■筆者メッセージ
リクエストがあった優佳編です!

おさむさん
教えていただきありがとうございます。
自分で作って完全に忘れてました!
一部内容を変更しました!
しゃもじ ( 2021/11/23(火) 04:26 )