日向高校




























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第22章
円陣
菜緒と美玖の部室に戻る。
史帆「あーっ!やっと来た!」
美玖「すみません!遅くなりました!」
久美「もぉ〜!2人がいないと始まらないんだからね!」
明里「金村〜!大丈夫なの?」
美玖「うんっ!大丈夫だよ!丹生ちゃん、ありがと」
美玖もいつも通りの笑顔に戻った。
和也「菜緒、さっきはありがとね。俺1人じゃどう言えばいいのか分からなかったよ」
菜緒「ううん。美玖は最高のライバルで最高の友達だからね。菜緒には必要な人なんだよ。もちろん、和くんもね」
美玲「そこっ!!イチャイチャしない!」
陽菜「しない!!」
ひより「しない!!」
山口「しないで下さい!」
みーぱんファミリーに怒られて、苦笑いする和也と菜緒。
久美「よしっ、みんな、ストレッチ終わったね?衣装に着替えて準備しよ!」
『はい!!』衣装に着替えるので、和也は部室の外に出た。

近くのベンチに座り、ボーッと空を見上げる。
「これは執事さん。おつかれですか?」
横から七瀬さんの声がした。
和也「あっ、七瀬さん。来てくれたんですね」
七瀬「あたりまえやん?でも、カフェには間に合わなかったから、明日、真夏とお邪魔するわ」
和也「ははっ、真夏さんですか。お待ちしています!」
七瀬「ところで、こんな所で何してるん?」
和也「みんなが衣装に着替えてるんで、ここで待ってるんですよね」
七瀬「そうなんや。そうや、衣装で思い出したわ!」
七瀬さんが鞄からスケッチブックを取り出した。
七瀬「ちょっとこれどうかな?」
スケッチブックには、衣装が描かれていた。
和也「これは衣装ですか?」
七瀬「そうそう。ななが考えたんやけどどうかな?」
和也「七瀬さんが?めっちゃいいです!こんなことまで出来たんですか?」
七瀬「あれ?話してなかったっけ?ななの仕事はデザイナーなんだよ?」
和也「ええっ!?そうだったんですか?」
七瀬「そうなんですよ?中々すごいやろ?」
和也「中々と言うより、めっちゃ凄いです!」
七瀬「それでね、この衣装は、ななからみんなにプレゼントしたいねん」
和也「えっ…でも、それってすごくお金かかるんじゃ…」
七瀬「子どもがそんな心配せんでいいの!これでも、結構稼いでるんやで?」
和也「七瀬さん…。」
七瀬「それに、ななもみんなの夢を応援してるから。初めはまいやんにお願いされて、面白ろそうだったからやってたけど、いつの間にか、ななの夢にもなってたの。だから、たまにはええとこ見せんとね?」
七瀬さんは凄く優しい笑顔で笑ってくれた。
和也「はい…ありがとうございます…」
和也は自然に涙が溢れた。
七瀬「泣かないの!ええ男が台無しやで?それでね、みんなにはサプライズにしたいから内緒ね?」
和也「わかりました!」
七瀬「和也くんは隠し事が下手やから心配やわぁ〜」
和也「あははっ、ごめんなさい」
七瀬さんと話していると、着替えが終わったと連絡が来たので、部室に戻った。

久美「ねぇ、円陣やりたくない?」
京子「おぉ!それいいね!」
鈴花「円陣とかめっちゃテンション上がりますね!」
史帆「それじゃ、和くん。掛け声考えて!」
和也「なにそのフリ!?めっちゃ雑だね」
美穂「あははっ、先輩なら大丈夫ですよ!」
和也「うーん。なら、こんなのはどうかな?」
和也は咄嗟に考えた掛け声をみんなに話した。
菜緒「それめっちゃいいやん!」
彩花「うんうん!なんでかな?しっくりくる!」
美玲「なんか、みーぱんたちっぽいね!」
久美「それじゃ、私たちの円陣の掛け声はそれでいこ!せーの!」

『空まで届け ポカポカキュン 1人じゃない 仲間とともに 高く飛べ 日向高 ひー!』
こうして、みんなとステージに向かった。

しゃもじ ( 2021/10/13(水) 08:18 )