日向高校




























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第21章
初めてのメイド喫茶
電車を乗り換えして目的地の最寄駅に着き、そこから徒歩で目的地を目指す。
和也「へぇ〜、ここ初めて来たけど結構盛んな所だね」
優佳「日向町にいると、どこでも盛んに感じるよね!監督は東京にいた時はどんな暮らしだったの?」
和也「ん〜?ずっとバスケばっかりしてたかな?優佳は留学中はどんな暮らしだったの?」
優佳「そっか!監督はバスケが上手だったね!私は留学中は勉強ばっかりだったかな〜!」
和也「そうなんだね。大変だった?」
優佳「最初は大変だったかな。みんなと離れて1人だし、すぐにホームシックになっちゃって。でも、あっちの人が仲良くしてくれて、頑張れたんだぁ」
和也「そっか。優佳の人の良さがあっちの人にも伝わったんだろうね」
優佳「そ、そんなことないよ〜!そうだ!監督はサッカーやったことある?」
和也「サッカー?体育の授業の時ぐらいしかないかな?でも、なんで急に?」
優佳「私、留学中にサッカーにハマったんだぁ!今度、一緒にやろうよ!」
和也「いいよ。下手だけどね」
優佳「下手でも楽しければ大丈夫!てか、知らないうちに着いたね!」
優佳と話してたら、あっという間にメイド喫茶に着いた。
和也「本当だ。話してたからすぐだったね!」
優佳「そうだね!それじゃ、中に入ろ!」
優佳が手を握ってくれて、店内に入った。

『おかえりなさいませ!ご主人様、お嬢様!』
店内に入ると、数人のメイドが出迎えてくれた。
その勢いに少し圧倒される。
そして、テーブルに案内してもらった。
メイド「ご主人様とお嬢様は初めてのご入国ですか?」
和也「ご入国?ご入国ってなんのこと?」
優佳に小さな声で聞いてみる。
優佳「た、たぶん、初めて来店したかってことじゃない?」
和也「なるほど。はい、初めてです」
和也がそう答えると、メイドがシステムなどの説明をしてくれた。

メイド「ご注文が決まりましたら、ニャンニャンと呼んでください!」
そう言ってメイドはテーブルを離れた。
優佳・和也「……。」
和也と優佳はあまりの衝撃に言葉を失っていた。
和也「と、とりあえず何か頼もっか」
優佳「そ、そうだね。何にしよう」
2人はメニュー表を見て、頼む物を決める。
和也「俺は決まったけど、優佳は?」
優佳「私はプレーンオムライスかな!監督、お願い!!」
和也「えぇ!俺が呼ぶの!?」
優佳「うん!やっぱりメイドさんも男の子に呼ばれたいだろうし」
和也「どんな理由なんだ。まぁ、頑張ってみる」
和也は深呼吸をして、「ニャンニャン」と言い、メイドを呼んだ。
メイド「あれれ〜、どこかでねこちゃんの声が聞こえたぞぉ〜!どこかなぁ〜?」
優佳「監督、聞こえてないみたいだよ!」
和也「うそでしょ…」
和也は覚悟を決めて、もう一度、「ニャンニャン」と言った。
メイド「あぁ〜!ねこちゃん、見つけましたぁ!ご注文はどうなさいますか?」
和也「ハンバーグとプレーンオムライス下さい」
メイド「ご主人様、この国にはハンバーグはありませんよ?」
和也「えっ、でもこれ…」
メイド「これはクマたんばーぐです!」
和也「…。クマたんばーぐ下さい」
注文を完了してメイドは厨房に向かった。
和也「何してるの?」
優佳の方を見ると、スマホを向けながら優佳が爆笑していた。
優佳「ううん、なんでもないよ!」
そう言うと、スマホをかばんにしまっていた。
優佳「監督、注文ありがとね!」
和也「うん…。注文するだけで疲れたよ」
優佳「色々参考になるね!」
和也「さっきのを学園祭でもやるの?」
優佳「要検討だね!なっちょとまなふぃに相談しなきゃ!」
優佳はすごくノリノリな感じがした。
地獄の注文が終わり、ひと段落したと思った和也だったが、ここから更に地獄の時間を過ごすのであった。

■筆者メッセージ
メイド喫茶は想像で書いたので、実際とは違うかもです!笑
しゃもじ ( 2021/09/25(土) 09:10 )