日向高校




























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第21章
噂のあの人
翌日。白石先生の指示で、部活の前に部室に集まることになった。
史帆「一体どうしたんだろう?」
美玲「もしかして、昨日、言ってた人が来るとか!」
久美「でも、それならうちらって関係ないよね?」
菜緒「和くんはなんも聞いてへんの?」
和也「うん。集まるように伝えてくれとしか」
みんなで話していると、「みんな集まった?」と白石先生が部室に入ってきた。
和也「はい。メンバー全員集まっています」
白石「それじゃ、紹介するわね。真夏ー!」
白石先生が名前を呼ぶと、女の人が部室に入ってきた。
???「みんな〜!まなったんだよ!」
ハイテンションで入ってきた女の人。みんなは唖然としている。
和也「先生、この方はどちら様で?」
白石「この人は秋元真夏。私の同級生よ」
和也「秋元真夏…。あっ!修学旅行の時に奈々未さんが言ってた人ですか?」
白石「そう。その秋元真夏」
真夏「この子達がまいやんの教え子ですか!どうも、秋元真夏です!まいやんとは双子なんです!」
『ふ、双子〜!?』秋元さんの発言で更に唖然とするメンバー。
白石「違う、違うから!ただ誕生日が一緒なだけよ」
真夏「誕生日が一緒なら双子じゃーん!」
白石「うるさいっ!それで、今日はこの人にアイドルの表現の仕方を教えてもらいます」
真夏「よし、まずは挨拶代わりにそこにいる男の子を虜にしちゃおうかな!」
この中で男は和也しかいないので、和也は身構えた。
真夏「君のハートに〜ズッキュン♪」
『……。』部室が変な空気になる。
真夏「ズッキュン♪ズッキュン♪」
和也に向けて手の銃で何かを放っているが、和也はノーリアクションだった。
真夏「まいやん!この子おかしいよ!全然虜にならないの!」
白石「はぁ…。これだから呼びたくなかったのよ」
白石先生はため息をついて頭を抱えていた。

七瀬「失礼しまーす。あっ!真夏!?」
部室に入ってきた七瀬さんが秋元さんを見つけた。
真夏「あぁ〜!!なーちゃん!!!久しぶり〜!元気にしてた?」
七瀬「ほんまやなぁ!元気やったで?真夏は?」
真夏「元気だったよ〜!」
七瀬「それはよかった!それで、この部室の空気はどうしたん?」
明らかにいつもと違う空気に違和感を感じた七瀬。
白石「この子がこんな空気にしたのよ」
七瀬「まさか、あれやったん?」
白石先生は七瀬さんの問いかけに頷いていた。
真夏「なになに〜?なーちゃんも久しぶりにやってほしい?」
七瀬「ははっ、ななはいいよ」
乾いた笑いをする七瀬さん。
真夏「遠慮しないで!なーちゃんのハートに〜ズッキュン♪」
七瀬「あははっ…。相変わらずやな…」
七瀬さんの顔が引きつっていた。
白石「真夏!!そんなバカなことしてないで、本題に入ってくれる?」
真夏「そうだった!なら早速着替える所ってある?」
久美「あっ、一応あそこが更衣室です」
久美が部室の隅にカーテンで囲われている所を指で指す。
真夏「なら、ちょっとお借りしまーす!」
白石「真夏?着替えるって何!?」
真夏「いいからいいから〜♪」
秋元さんは更衣室に入っていった。
真夏「お待たせ〜♪」
数分後カーテンが開くと、着替え終わった真夏さんが出てきた。
その姿を見てメンバーは言葉を失うのであった。

しゃもじ ( 2021/09/05(日) 01:12 )