日向高校




























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第19章
原因は誰?
      〜数分前〜

和也「それじゃ菜緒の所行ってくるね」
会場を出ようとした時、「和也先輩、私も行ってもいいですか?」未来虹が追いかけてきた。
和也「うん。いいけど未来虹は大丈夫?」
未来虹「はい。もう泣き止みました!それに菜緒さんに来て欲しいから」
和也は優しくほほ笑み、未来虹と菜緒の元に向かった。
部屋の前に着き、チャイムを鳴らした。
未来虹「菜緒さん出て来ませんね」
和也「そうだね。ちょっと中に入るから、未来虹はここで待ってて?すぐに呼びにくるから」
未来虹「私も一緒に行きます」
和也「もし菜緒が泣いてたら未来虹がまた気にしちゃうでしょ?だから、ちょっとだけ俺に任せて?」
未来虹は頷き、部屋の外で待つ事にした。

未来虹「でも、どうしても心配で部屋の中に入っちゃいました。菜緒さん。私、菜緒さんに感謝してるんです。いつも気にかけてくれて、今回の修学旅行の時もずっと側にいてくれて。だから、そんな菜緒さんのこと嫌になったりしませんよ。逆に私のせいで傷つけちゃってごめんなさい」
和也「菜緒の優しい気持ちに感謝してるんだよ。もちろん俺もね。それに、ここにいないメンバーもね」
???「うんうん。こしゃの優しさにはみんな感謝してるんだよ〜!」
未来虹としか来てないはずなのに、何故か史帆の声が聞こえる。
和也は振り返ると、何故かメンバー全員いた。
和也「みんな!なんでここに?」
久美「やっぱりこさかなのことが心配でさ。ご飯どころじゃなかったの」
京子「それに、未来虹ちゃんも焦ってたのか、部屋のドア開けっぱなしだったし」
未来虹「あっ!閉めるの忘れてました」
愛萌「菜緒がいないと寂しいよ?」
美玲「こさかながいなかったら、アイドル部もここまでならなかったと思うし、こさかなの笑顔にみんな救われてるんだよ」
史帆「それにとしちゃんの可愛い妹ちゃんだしほっとけないよ!」
菜緒「みんな…」
和也「みんな同じ気持ちだよ?菜緒には笑っててほしいんだ。だから、もう泣かないで?」
和也は菜緒から溢れる涙を手で拭った。
彩花「そもそも、今回のは無理して川に飛び込む和也君が悪い!」
愛奈「そこやんなぁ!もっと違う方法があったんちゃう?」
和也「ちょっと待って!なんか責められてる」
陽菜「師匠の飛び込みかっこよかったです!今度教えてください!」
美穂「いやいや、あんな危ないこと教わったらダメだって!」
鈴花「でも、先輩は菜緒の事になると、なーんか人一倍必死になる様な気がするんだよなぁ〜」
好花「それ、私も思った!やっぱり菜緒贔屓!?」
和也「いやいや、全員変わらないって」
責められる和也を見て、みんなは笑顔になる。もちろん菜緒もだ。
ひより「うーん。ひよたん、安心したらお腹空いてきました」
芽依「芽依も〜。いちご不足やねん」
紗理菜「先生達も心配しているだろうし戻ろっか?」
優佳「そうだね!このまま誰かさんの贔屓を見せられてもあれだしね!」
森本「監督言われちゃってますよ?」
山口「あははっ!ハルも贔屓されてみたいなぁ〜」
和也「いや、だからね、贔屓なんてしたことないのよ」
未来虹「そういえば、さっき会場に向かう時に、なのちゃんだけ手を繋いでました」
史帆「はぁ?こしゃの次はひなのなの?」
和也「いや、ひなのがはぐれたら困るし。ひなの、何とか言ってやって」
ひなの「先輩がギュッて繋いでくれて、温かかったです!」
京子「ちょっと、ギュッて何よ?」
和也「だから、それは。あっ!白石先生が待ってる気がする!みんな行くよ!」
和也は逃げる様に部屋を後にした。
彩花「あっ!逃げた!!」
陽菜「鬼ごっこですね!負けません!待てぇ〜!」
ひより「待てぇ〜!!」
みんなも和也を追いかけて部屋を後にする。
未来虹「菜緒さん行きましょ?」
未来虹には菜緒の手を握った。
菜緒「うん!お腹空いちゃったね!」
菜緒もそれに笑顔で応えた。
そして、今回の騒動は、何故か和也が悪いということで落ち着いたのであった。

■筆者メッセージ
もしかしたらもう一回更新するかもです!
しゃもじ ( 2021/08/09(月) 10:34 )