日向高校




























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第18章
修学旅行2日目
修学旅行2日目から自由行動になる。
今日は2年生メンバーと行動することになっている。朝食を食べ終わった和也は部屋に戻って準備をしていた。
和也「これでいいかな〜。まだ時間あるな〜」
集合時間まで、まだ1時間近くあった。彩花が言うには、「女の子は準備に時間がかかるの」と言っていたので、長めに時間を取った。
和也はテレビを付けて観始めると、部屋のチャイムが鳴った。扉を開けると菜緒がいた。
和也「菜緒。どうしたの?」
菜緒「準備が早く終わったから来ちゃった」
和也「そうなんだね。俺もまだ時間あって暇だから話そうか?」
菜緒が頷いたので、和也は部屋の中に菜緒を入れた。椅子に座ると菜緒がジーッと見てくる。
和也「なに?どうしたの?なんか顔に付いてる?」
菜緒「昨日の夜、美玖がいなかったからどうしたのかなーって思って」
和也「えっ?菜緒寝てたんじゃないの?」
菜緒「喉が渇いてたまたま起きたの。美玖は和君の所に来てたんでしょ?」
和也「う、うん。なんか、昨日は全然話せなくて、寂しくて来てくれたみたい」
菜緒「菜緒だって寂しかったのに」
菜緒は少し寂しそうな表情をする。和也は菜緒の元に近づいて、抱きしめて頭を撫でた。
和也「ごめんね?これでちょっとは大丈夫かな?」
菜緒「ばかっ。今日も一緒に居れないから、余計に寂しくなるやん」
菜緒はそう言いながらも和也を強く抱きしめた。
菜緒「ねぇ、今日の夜も来てもいいかな?」
和也「うん。いつでもおいで?」
菜緒は少し笑顔になって和也にキスをした。
菜緒「もうそろそろ時間だから行くね?また後でね」
菜緒は部屋から出ていった。
そして、和也も少し早いがホテルのロビーに向かった。ロビーに行くと、京子が何かの雑誌を見ながら座っていた。
和也「京子早いね。何見てるの?」
京子「和も早いね!これ?今日食べるラーメンのお店調べてるの」
和也「そっか。今日のお昼は京子の希望でラーメンだったね」
京子「うん!せっかく札幌に来たんだし、1番美味しいラーメン食べたいから調べないと!」
和也「ふふっ、勉強熱心だね」
???「勉強もそれぐらい熱心だったらいいのにね」
後ろから声が聞こえたので振り向くと、白石先生が立っていた。
和也「あっ、白石先生。おはようございます」
京子「先生〜。それはひどいですよ〜!」
白石「2人ともおはよ。ふふっ、冗談よ」
和也「先生も今から出かけるんですか?」
白石「うん!ここにななみんが迎えに来てくれるんだ。もう来るはずなんだけど」
すると、「まいやーん!」入り口から奈々未さんがこっちに近づいてくる。
白石「ななみん!おはよ〜!」
奈々未「おはよ〜!おっ!和也君もいるじゃん!おはよ!」
奈々未さんは和也の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
和也「痛いですよ〜!おはようございます」
奈々未「うんうん。あれ?こっちの女の子は初めてましてだね?」
白石「違うクラスのアイドル部のメンバーの子よ」
京子「齊藤京子です。あっ!昨日の写真の人だ!」
奈々未「写真ってなんのこと?」
京子は、昨日の抱きついている写真を奈々未さんに見せていた。
和也「なんで京子も持ってるの・・・」
奈々未「あぁ〜これね!どうだった?怒られた〜?」
和也「めっちゃ怒られましたよ。正座しましたもん」
奈々未「あははっ〜!やっぱり面白いね〜」
奈々未さんが面白そうに話していると、『あ〜っ!!!』みんなが叫びながら現れた。(最悪なタイミングだ)と和也は思った。
史帆「和君が昨日の女の人と浮気してる〜!!」
美玲「和君ばかぁ〜!!なにしてんのさぁ〜!」
彩花「年下だったり、年上だったり、同級生はどうでもいいのぉ〜!?」
久美「浮気したの2回目だよね!生田さんの時もニヤニヤしてたし!」
奈々未「生田さん?いくちゃんのこと?」
白石「そうそう!いくちゃんが歌のレッスンしてくれて、楽曲も提供してくれたの」
奈々未「いくちゃんが!?すごいじゃん!」
和也「奈々未さんも生田さんのこと知ってるんですか?」
史帆「また、奈々未さんって言った!」
彩花「もぉ〜!!めいめい!和也君に猫パンチして!」
芽依「にゃあ〜!!」
芽依が彩花の指示通り猫パンチをする。
奈々未「あははっ、和也君はモテモテだね〜!」
紗理菜「私はまだ佐藤君なのに橋本さんは名前で呼んでる・・・」
和也「なら、紗理菜も名前で呼んでくれる?」
紗理菜「いいの?なら、和也君って呼ぶね」
優佳「なっちょ!話が脱線してるよ!」
奈々未「あははっ!朝から面白いね!そうだ!北海道を案内してあげようか?まいやんいいかな?」
白石「私はいいけどみんなは?」
和也「さすがに悪いから断るよ・・・」
史帆「行かせてもらいます!」
和也「えっ?行くの!?」
京子「うん!負けるわけにはいかないので!」
愛奈「地元の人に案内してもらえるなら、めっちゃありがたいやん?」
美玲「それでは行きましょう〜!」
みんなは出入り口に歩き出す。
和也「なんでこんなことに・・・」
白石「あははっ!面白くなってきた!佐藤君いくよ〜!」
笑っている白石先生。和也はこの状況に全く笑えないのであった。

しゃもじ ( 2021/07/12(月) 16:30 )