日向高校




























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第13章
思い出の花火大会
ホテルの部屋に入ると、ベットがツインではなくダブルだった。
和也「美穂?ベットが1つしかないけど」
美穂「あれ〜?ほんとですね〜?なんでだろうなぁ〜?」
あからさまにわざとっぽい口調で話す美穂。
美穂「これは1つのベットで眠るしかないですね〜?」
和也「美穂が嫌じゃないならいいけど」
美穂「嫌じゃないですよ〜!嫌じゃないからダブルにしたんですけどね!」
和也「ん?どういうこと??」
美穂「あわわ、なんでもないですよ〜!そうだ!明日の観光する所決めましょ〜!」
美穂は慌てて違う話題に切り替えた。
しばらく話していたら、美穂がうとうとし始めた。
和也「眠くなった?」
美穂「朝早く起きちゃったからちょっと・・・」
和也「ホテルを出る時間になったら起こすから、寝てていいよ?」
美穂は頷いてベットに移動した。「スゥースゥー」美穂が寝たのを確認して、和也は鞄からスケッチブックを出した。
夏祭りに白石先生に頼まれたことをする為に。しばらくするとアラームが鳴った。スケッチブックを鞄に戻して、美穂を起こす。
和也「美穂〜!起きて〜!」
声をかけるがなかなか起きない。身体を揺すると「うわぁ」美穂に腕を引っ張られて抱きつく形になった。
和也「えーっと。起きたかな?」
美穂「起きました。もう少しだけこのままでいいですか?」
和也は頷くと美穂の抱きしめる力が強くなった。
美穂「よし!花火大会行きましょう!」
美穂は満足したのか和也から離れた。
和也「そうだね!いこっか」
ホテルを出て会場に向かう。昼間とは違い、屋台も始まっており賑わっていた。
和也「何か食べる??」
美穂「食べたいです!寝てたらお腹空きました!」
出店でたこ焼きやベビーカステラなど色々買って移動する。運良くベンチが空いていて座った。
「ふぅーふぅー」美穂がたこ焼きを冷ますために息をかけている。
美穂「はい!あーん!」
美穂が冷ましたたこ焼きを和也の口に近づけた。
和也「えっ?いいの??」
美穂「はい!その為に冷ましたので」
和也はたこ焼きを食べる。
和也「美味しい!熱さもいい感じ!」
美穂は喜んでいた。和也は美穂の手からたこ焼きをもらい、1つ取って息を吹きかけた。
和也「美穂も!あーん!」
美穂は恥ずかしがっていたがたこ焼きを食べた。
美穂「ふふっ、美味しいです!」
食べ物を食べていると花火が上がり出した。
美穂「うわぁ〜!綺麗だぁ〜!」
美穂はキラキラした笑顔で花火を見ている。
美穂「先輩、どうしたんですか?」
和也「ん?美穂の笑顔がキラキラしてるな〜って思ってさ」
美穂「恥ずかしいです!ちゃんと花火を見てください!」
美穂は少し顔が赤くなっていた。花火もクライマックスになってきた。
美穂「すごーい!!写真撮れるかなぁ〜?」
美穂はスマホを取り出して写真を撮りはじめる。
美穂「んー!難しいなぁ〜!あっ!綺麗に撮れた!見てください!」
美穂はスマホを見せてくれた。
和也「ほんとだ!すごい綺麗だね!」
美穂「先輩にも送っておきますね!思い出です!」
美穂は和也に写真を送ってスマホを鞄にしまう。その後も夢中になって花火を見ていると、「ねぇ、先輩」美穂に呼ばれて顔を向けると、美穂の顔が近づいてきて唇が触れ合った。
美穂「これも今日の思い出です!」
そう言って美穂は微笑んだ。美穂のバックには大きな花火が打ち上がり、とても美しく、可愛い光景になっていたのだった。

しゃもじ ( 2021/05/26(水) 12:41 )