日向高校




























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第12章
先輩を独り占め
合宿が終わり家に帰宅する。
和也「ただいまー。」
母「おかえりなさい!合宿はどうだった?」
和也「いい合宿になったよ。母さんは旅行どうだったの?」
母さんは待ってましたと言わんばかりの表情をして話し出す。
母「それがね!すごい楽しかったわ!美玲ちゃんのお母さんも、史帆ちゃんのお母さんもみんないい人でね!また行きましょうってなったのよ!」
和也「それは良かったね。それで、今日は出かけるの?」
母「今日は菜緒ちゃんのお母さん達とランチなのよ!」
和也「そっか!楽しんできてね」
母「うん!お昼は準備してあるから温めて食べて。それじゃ行ってきます!」
母さんは楽しそうに家を出て行った。
和也は台所に行き、お昼ご飯を温めてようとした。
「なんかめっちゃ多いんだけど。」母さんはお昼ご飯を多く作っていた。すると、「ピンポーン」インターホンが鳴り、玄関を開けると鈴花がいた。
和也「鈴花、どうしたの?」
鈴花「これ回覧板です!ママ楽しそうに出かけていきましたけどどうしたんですか?」
和也「これから菜緒のお母さん達とランチらしいよ」
鈴花「あー!だからうちのママもいなかったんだ。」
和也「そういうことだね!あっ、鈴花お昼ご飯食べた?」
鈴花「まだ食べてないですけど」
和也「母さんがお昼ご飯多く作ったから一緒に食べる?」
鈴花「いいんですか??」
和也「うん!1人じゃ食べきれないからさ」
鈴花「ありがとうございます!ならお言葉に甘えて!」
鈴花とお昼ご飯を食べる事になった。
鈴花「本当に多いですね・・・。」
和也「でしょ?鈴花が来てくれてよかった。温めるからちょっと待ってて」
和也はご飯を温めてテーブルに並べる。
『いただきます』2人はご飯を食べ始める。
鈴花「明日からまた部活ですね〜!」
和也「そうだね。でも、もうすぐ夏祭りだし頑張らなきゃ」
鈴花「初めて人の前でって考えると緊張しますね〜。先輩はバスケのはじめての試合の時は緊張しなかったんですか?」
和也「んーあんまり覚えてないけど、たぶんそんなにしなかったかな?」
鈴花「まぁ極度の鈍感だから、緊張している事に気づかなかったんですかね?」
和也「みんなが言うほど鈍感じゃないって!」
鈴花「自分じゃ気づかないですよね〜」
会話をしながらお昼ご飯を食べ終わった。
鈴花「ごちそうさまでした!美味しかった〜!」
和也「一緒食べてくれてありがと」
和也は食器を片付けはじめる。
鈴花「あっ!手伝いますよ!」
和也「いいよいいよ!鈴花はゆっくりしてて!」
鈴花「ありがとうございます。先輩はいい旦那さんになりそうですね〜!」
和也「そうかな?なんかありがと」
洗い物を済ませて、ゆっくりしている。
鈴花「そういえば、中学校のころの卒業アルバムはないんですか?」
和也「部屋にあるけどなんで?」
鈴花「みたいです!見せてください!」
和也「え〜なんか恥ずかしいな」
鈴花「いいからいいから♪いきましょ!」
鈴花に背中を押されて部屋に行く。和也は押し入れからアルバムを出した。
和也「ちょっとだけだからね?」
鈴花「はーい!」
鈴花は和也の卒業アルバムを見始める。
鈴花「あっこれ先輩だ!顔がまだ幼いな〜!」
和也「その頃はまだ一年生だったからね」
鈴花「これも先輩ですか??」
和也「どれ??」
和也は顔を近づける。
和也「そうだよ!これ何してる時だったかな?」
横を向くと顔を赤くしている鈴花の顔が近くにあった。
和也「あっ!ごめん!!」
鈴花「いえ。大丈夫です。むしろもっと・・・」
和也「えっ?もっとなに??」
鈴花「もう!!気付いてください!」
鈴花はそう言うと和也に抱きついた。
鈴花「もっと近くに来てください。」
和也は鈴花に抱きつかれてドキドキしていた。
鈴花「先輩ドキドキしてる。」
和也「そりゃ、抱きつかれたら誰だってするよ」
鈴花「先輩?今日は私が先輩を独り占めしたいです」
鈴花はそう言うとキスをした。

しゃもじ ( 2021/05/20(木) 10:26 )