日向高校




























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第9章
菜緒の気持ち
好花「監督どこにいっちゃったんでしょう?」
丹生「監督どこ〜??」
久美たちは監督を探していた。美玲同様、部室、教室に行ったがいなかったので立ち止まった。
美玖「菜緒。監督どこにいるか思い当たる節ない?」
菜緒は考えた。そして、和君のある言葉を思い出す。
和也「屋上のここから観る景色が好きなんだよね。」
そうだ!屋上だ!!
菜緒「屋上。和くんは屋上にいます!」
菜緒は屋上に向かって走り出し、みんなも後を追う。
菜緒「いた。」
屋上に行くと、いつものベンチに座っている和君とみーぱんさんをみつけた。
「監督!!!」和くんを見つけると彩姉さんが走り出した。
彩花「監督ごめんなさい。ひどいこと言っちゃった。」
史帆「和くんごめんね?私たち浮かれてて自分のことばっかだった。」
鈴花「先輩ごめんなさい。私たちのことを、いつも1番に考えてくれてるから、ちゃんと言ってくれたのに、ばかにしたようなことを言ってしまって。」
陽菜「師匠!もっと頑張るので、監督を辞めないでください。」
「辞めないでください。」みんなが頭を下げた。
和也「ん?誰も辞めるなんて言ってなくない?」
史帆「えっ?でも、流れ的にそういう流れじゃないの?」
彩花「だって、監督が怒って出て行っちゃうから。」
丹生「監督が辞めちゃうと思いました。」
和也「美玲と放課後デートしてた」
美玲「そーだよ!和君はみーぱんとデートしてたんだから!」
和君は何もなかったように笑った。和君のこういう所が好きだ。みんなを傷つけない1番いい行動をしてくれる。天然で鈍感だからきっと本能なんだ。
史帆「あぁー!贔屓だ!!」
彩花「いつも贔屓ばっかりする!!」
鈴花「贔屓だめー!」
好花「私も贔屓されたい!」
いつもの様に和君の周りには、みんなが笑顔で集まる。私も和君のそばにいく。
菜緒「和君はずっと私達の監督なんだから。監督とキャプテンを信じてついて行くから、言いたいことがあったらなんでも言ってね?それが、みんなの為になるんだから。」
和也「それじゃ監督の特権使っていいかな?」
和君は悪い顔で笑う。
和也「練習頑張ったらみんなでかき氷食べに行こ?」
「うん!!(はい!)」みんなは笑顔で答えた。
みーぱんさんに先を越されちゃったのは、ちょっとだけ悔しいけど、和君にとっては良かったかもしれない。私だと泣いてもっと困らせちゃうから。
和也「キャプテン。これからもみんなと頑張ろうね。」
久美「うん。みんなとなら出来る気しかしないよ!」
みんなで体育館に戻り、残りのメニューを全てやった。美穂もバスケ部の部活が終わって練習に来たけど、今日はみんなでかき氷を食べに行くからと、美穂も一緒に連れて行った。
美穂「えっ?なんで?なにがあったの?」
美穂は何があったか知らないので混乱していた。「また明日話すね?」と言ったら「分かった!」と返事をしてくれて、みんなの輪の中に入って行った。
私もこのみんなが好きだ。みんなのためならなんだって頑張れる。
史帆「こしゃ〜早く!」
和也「菜緒!置いてくよ〜!」
菜緒「待ってください〜!」
私もみんなの輪の中に入って行った。

しゃもじ ( 2021/05/11(火) 08:19 )