日向高校




























小説トップ
サイドストーリー
菜緒の誕生日
和也「菜緒、土曜日って何してる?」
部活が終わって菜緒と下校している。
菜緒「土曜日?午前中の部活が終わったらすることないから、お家にいるよ?」
和也「なら、土曜日うちに来ない?」
菜緒「和くんのお家?いきたい!」
和也「よかった。なら、17時頃来れるかな?」
菜緒「うん!!やったぁ〜!」
菜緒は嬉しそうな顔をしてくれていた。

      〜土曜日〜
和也は部活が終わって、急いで部室を出た。
美玲「和くん、急いでたけどどうしたのかな?」
史帆「なんでだろう?お腹でも空いたのかな?こしゃ、何か知ってる?」
菜緒「何も聞いてないですね〜」
美玖「菜緒、菜緒は急がなくていいの?」
菜緒「あっ、そうだ。お家に帰って色々準備しなきゃ!美玖、バイバイ」
菜緒も急いで部室を出た。
(なんで、美玖は私が急がないといけないこと知ってるんだろう?)
そんなことを思いながらも、菜緒は自分の家に向かった。
和也はというと、スーパーや洋菓子店などを巡って家に帰宅した。

和也「ただいま〜」
母「やっときた!ちゃんと買ってきた?」
和也「うん。先にお風呂入るから、それからでもいいかな?」
母「はいはい。早くいってらっしゃい!」
和也は急いでお風呂に入って、台所に向かう。
そして、母の指導の元、料理を作り出した。

17時が過ぎた頃、家のインターホンが鳴った。
母「菜緒ちゃん!いらっしゃい!」
菜緒「ママ、パパこんばんわ!あれ?どこかにいくの?」
父「菜緒ちゃん、こんばんわ。母さんと外食をしにね!」
母「早く上がってね!和也が待ってから!」
菜緒「ママとパパは仲良いね!いってらっしゃい!お邪魔します!」
菜緒はリビングに向かおうとすると、和也と鉢合わせた。
菜緒「うわぁ!和くんかぁ〜!」
和也「菜緒、いらっしゃい!ちょっと目隠ししてもいい?」
菜緒「突然どうしたん?怖いんやけど!」
和也「いいから!大丈夫だからね!」
和也は菜緒の後ろに回って、手で目隠しをした。
菜緒「なにさ〜。怖いやんか〜!んっ?なんかいい匂いがする」
和也「よし、そのまま座って」
和也は菜緒を誘導して、席に着かせた。
和也「菜緒、誕生日おめでとう!!」
和也は菜緒の視界を隠していた手を退ける。
菜緒「うわぁ!!なにこれ!?」
テーブルにはご馳走が並んでいた。
和也「菜緒、9月7日誕生日でしょ?だからお祝いしたくってさ。母さんに教えてもらいながら作ったんだ」
菜緒「和くんが全部つくったの!?」
和也「まぁね。ちょっと不格好だけど、味付けは大丈夫だから」
菜緒「嬉しい!!」
菜緒は立ち上がり、和也に抱きついた。
和也「喜んでくれたならよかった。冷める前に食べよ?」
2人は椅子に座って料理を食べ始める。
菜緒「んっ!凄く美味しい!菜緒の好きな豆腐ハンバーグだ!」
和也「俺も菜緒に作ってもらってから、ずっと好きなんだ」
菜緒「へへっ、一緒だね!」
その後も菜緒は美味しいと言いながら、料理を食べてくれた。
菜緒「美味しかった!和くん、ありがと!」
和也「喜んでくれたならよかった。まだあるからちょっと待ってて」
和也は冷蔵庫に行き、ケーキを取り出した。
菜緒「いちごのケーキ?」
和也「うん。菜緒、いちご好きでしょ?甘くなり過ぎない様に作ってみたんだけど」
菜緒「これも和くんが作ったの!?」
和也「うん。母さんに教えてもらいながらだけど。昔、母さんがお菓子作りの教室に行ってたからさ」
菜緒「すごい!写真撮ってもいい?」
和也「いいけど、初めて作ったから、全然上手に出来てないよ?」
菜緒「ううん!菜緒からしたら、世界で1番のケーキだよ!」
菜緒がかばんからスマホを取り出そうとすると、ある物に気づいた。
菜緒「あれ?何か入ってる」
かばんの中から、リボンの付いた箱を取り出した。
和也「それは俺からの誕生日プレゼントだよ」
菜緒「えぇ!いつの間に?」
和也「菜緒が料理に驚いてる時に入れておいたんだ。菜緒が家に着いたら気づく予定だったけどね」
菜緒「ご飯まで作ってくれたのに、プレゼントまで?」
和也「日頃のお礼にね?いつも心配してくれて、そばにいてくれてありがとう」
菜緒「ぐずん…、菜緒もいつもありがとう…。プレゼント開けてみてもいい?」
和也「うん。気にいるかわからないけど」
菜緒は丁寧に包みを開けて箱を開ける。
菜緒「ブレスレット…」
和也「前、菜緒がプレゼント貰うなら、残るものがいいって言ってるの聞いてさ。美玖に相談して菜緒の好みを教えてもらったんだ。どうかな?」
菜緒「嬉しい…。すごく可愛い…ねぇ、和くん、ブレスレット付けて?」
和也は菜緒からブレスレットを受け取って、菜緒の手首にブレスレットを付けた。
菜緒「ありがとう。凄く嬉しい」
和也「なら、よかった。改めて誕生日おめでとう」
菜緒はそれに応える様に和也にキスをした。
菜緒とのキスは涙で少ししょっぱかった。
その後、2人は部屋に行って身体を合わせた。
菜緒「んんっ、和くん、あんっ、菜緒、世界で1番幸せだよ!」
菜緒の中に挿入すると、菜緒は足で和也の身体をロックした。
菜緒「あぁん!和くん、イクッ!!」

菜緒との行為が終わり、菜緒を家まで送っていく。
菜緒「あーあ。明日、家族で出かけなかったら和くんのお家に泊まれたのに」
和也「お父さんもお母さんも、菜緒の誕生日をお祝いしたいんだよ」
菜緒「うん。でも、菜緒は今までの誕生日のお祝いで、今日が1番幸せで嬉しかったよ!」
和也「ふふっ、ありがと」
色々話していると、菜緒の家の前に着いた。
菜緒「和くん、今日はありがと」
和也「どういたしまして」
菜緒「なぁなぁ、最後にお願いごとしてもいい?」
和也「いいよ?なにかな?」
菜緒「来年の誕生日も菜緒のこと祝ってな?」
和也「うん。もちろんだよ」
そう答えると菜緒はキスをしてくれた。
菜緒「ありがとう!それじゃまたね!」
菜緒は家の中に入っていった。
玄関の扉を閉める時に、和也を見つめながら『和くん。大好きだよ』と呟いたことは和也は知らない。

しゃもじ ( 2021/09/07(火) 17:44 )