日向高校




























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第8章
選抜リレー決着の行方
和也は史帆からバトンをもらい走り出す。ほんの数秒後に1年もバトンをもらい走り出す。(はぁ、はぁ、足が上手く動かない)和也は走り出してすぐ1年に抜かれた。和也は必死に食らいつく。半周が終わり、依然として1年が1位だ。(はぁ、はぁ、だめだ。力が出ない。)
和也は一瞬諦めかけた。すると、「監督ー!!負けるなー!」「和君頑張ってー!!」「師匠ー!抜け〜!」アイドル部のみんなが応援してくれた。1年生もだ。和也は笑った。すると、和也のスピードは加速する。先程あった差はなくなり、最終コーナーを曲がって残りは直線だ。和也は最後の力を振り絞り、倒れ込む様にテープを切った。1年とほぼ同時だった。会場が静まり返る。(はぁ、はぁどっちだ)審判が指で2の数字を挙げた。「うおぉ〜!!」会場はさっきとは一転し湧いた。
和也「はぁ、はぁ、勝ったぁ〜!!」
和也はガッツポーズをした。
「かずくーん!!!」「うわぁ〜!」
毎度恒例の様に美玲、史帆が抱きつく。今回は佐々木さんもだ。
史帆「勝った、勝ったよぉ〜!」
美玲「よかった〜!!」
久美「ほんとにすごい人だね。」
和也「みんな守ってくれてありがと。」
菜緒と美玖、渡邊さんもきた。
美玖「先輩大丈夫ですか??」
菜緒「和君怪我は??」
美穂「先輩!うわぁ痛そう。」
和也の足からはまた血が出ていた。
和也「3人とも真剣に走ってくれてありがとう。」
菜緒「何言ってるの?当たり前やん!」
美玖「先輩と約束しましたから。」
「あの〜。」1年生の子が近寄ってきた。
後輩A「佐藤先輩すみませんでした。」
和也「いい走りだったね?来年もまた勝負しよ?」
後輩の子は涙目で「はい!」と返事して戻っていった。
菜緒「なんであの子謝ってきたん?」
和也「秘密!」
菜緒「なんなん!教えてや〜!」
和也「男の子に秘密を聞くもんじゃないよ!」
菜緒「真似すんな〜!」
史帆「そこいちゃつくな!!」
美穂「史帆さんとみーぱんさんこそいい加減離れた方がいいですよ!みんな見てます。」
美玲「見せつけてるんだよね〜!」
「あの〜いい加減退場してもらってもいいですか?閉会式の準備を始めたいので」
とアナウンスがかかる。会場は笑いに包まれた。
和也「ごめん。肩貸して。」
かとしと美玲の肩を借りて退場する。
「先輩!!」アイドル部のみんなが来てくれた。
好花「すごいです。感動しました!」
陽菜「さすが師匠です!ずっとついていきます!」
和也「みんなの応援聞こえたよ!力出た。ありがと。」
そして、閉会式がはじまる。
校長「第○○回体育祭優勝。2学年生!」
和也達は体育祭に優勝した。
(そーいえば、あの先輩いないけどどうしたんかな?)和也はふっと思った。
体育祭も終わり、白石先生と病院に向かう。父さんと母さんが「連れて行きます」と言っていたが、白石先生が「私の生徒なので任せて下さい」と言って下さった。
和也「じゃ、ちょっと行ってくるね!先に家に集まってて!」
「はーい!」この後は家で打ち上げがある。白石先生の車に乗り病院に向かう。
白石「さて、本当のことを話してもらおうかな?」
和也「なんのことでしょう?」
白石「その怪我。足がもつれたわけじゃないでしょ?」
和也「バレてました?」
白石「選抜リレーが終わった後に、目撃者が来てくれたのよ。その人の角度からだと、佐藤君が抜くときに服を引っ張られたのが見えたって。なんで言わなかったの?」
和也「せっかくの体育祭を壊したくなかったんで。ここに来て初めての体育祭だったから。」
白石「本当に不器用ね!体育祭も優勝したし、報告しなかったことはだけは許してあげるわ!」
和也「だけは?他にもまだ何か?」
白石「他にもあるでしょう?」
和也「それもバレてますか?」
白石「怪我の治療している時に、佐々木さん達のことが気になって、綱引きの時に呼んだの。」
和也「あははっ。これもしょうがなかったと言いますか・・・。」
白石先生が和也を睨む。
和也「・・・すみません。」
白石「あなたが私を顧問に誘ったんでしょ?私の許可なく辞めるなんて許さないんだから。」
和也「いやー実際辞めないですし。」
白石「あっ?」
和也「すみません・・・」
白石先生にみっちり怒られた後に、病院に着き診察してもらった。骨には異常がないので問題はなかった。
白石「それじゃハメを外しすぎない様にね!来週から部活始まるから!」
和也「はい!送ってもらってありがとうございました。」
和也は家に着き、リビングに行くとみんな打ち上げの準備をしていた。
美玲「和君!怪我大丈夫なの?」
和也「骨に異常はないから大丈夫!」
好花「さすが先輩ですね〜!」
和也「ありがと。荷物置いてくるね。」
史帆「行ってらっしゃい〜!」
和也は荷物を置きに行ったが、少し経っても帰ってこなかった。
久美「監督遅いね。」
美玖「私見てきます。」
美玲が和也の部屋に行く。「コンコン」ノックをするが返答がない。
美玖「失礼します。先輩??」
和也は力尽きたのか、カーペットで寝ていた。
美玖「寝ちゃったのか。」
美玖は和也寝顔を見ていた。
美玖「先輩かっこよかったですよ。」
美玖は寝ている和也にそっとキスをした。

■筆者メッセージ
またもや長くなってしまった。
章を変えるタイミングが未だにわかりません!笑
しゃもじ ( 2021/05/06(木) 23:42 )