番外編
08
梨香「よぉ、お前はこの地味な子の親友か?倒れた仲間のために心配するなんて男前じゃん?」

美波「うるせーよ。
むー、はクラスで孤立してたうちと対等に話してくれた唯一の人なんだよ!
こいつのおかげで他のみんなとも仲良くできてんねん!こいつはうちの大切な人やアホ!」

梨香は、美波の叫びを聞くと頷きながらもニヤリと歯をむきだして笑うと美波の首元を容赦なく蹴り飛ばした。
美波は、その場で首元を抑えて咳き込むことしか出来なかった。
美波のそばに近寄った梨香は、その場に脚を開いて座り込むと、先程とは声のトーンをどんと落とした低い声で

梨香「お前、良い奴じゃん。
だけどよ、そうやって守られてるって感じて嫌になるやつもいるんだよ。あんたのしてることは人の価値を落としてるってことだ。
これでやる気出たか?」

と、優しく諭すように言うが美波の寝転がった体制のまま繰り出した蹴り上げに対応出来ずに避けようとしたが、腹部にダメージを負う。

梨香「言わんでもわかるだろってか。いいじゃん。
来いよ…。」

起きあがった美波の表情を見ると、嬉しそうに微笑むと立ち上がり、指をクイッと動かした。

美波は、その場で足に着いた砂を振り払うと首を回して、いつものバカにするような表情ではなく真剣な目付きで梨香を見ると、その場で梨香の腹部に肘をうちつけ、相手が体を逸らすと同時に回し蹴りを放った。

美波「うちは、あんたに説教されるために来たんやない。
純粋に潰しに来たんや。このダボ。」


紫桜 ( 2019/02/10(日) 12:56 )