第2章
05 団結
理佐とねるが教室に入ると莉菜と美波に応急処置をされ机に座っている梨加と窓際にもたれて立っている莉菜と美波がいた。

美波「ぺーは2年にやられたって言ってる…
2年の教室に喧嘩売りに行ったんだってさ…」

莉菜「早い時間からいるのは、石森さんしかありえないけど…ここまでやるのはおかしいよ…」

ねる「そういえば…うちと道端で会った2年の生徒にやられた…織田奈那って名前の人に。」

ねるは莉菜と美波の説明を聞いていると朝あったことを思い出し何の気なしに話したが、ねるの出した名前を聞いた瞬間に理佐、梨加、莉菜、美波は目を見開き開い驚いた。

それを気にも留めることなく、ねるは殺意とも思える光を宿した目で4人を見つめると

ねる「うちと1年を潰すって言ってた。
だから、うちはやられる前にやり返す。」

と言うと、傷だらけの顔に貼ってある絆創膏を全部剥した。

愛佳「いきなり来た転校生のねるが何言ってんだ?
うちらのリーダーは梨加だ。あんたが決めることじゃねぇ。
それに、うちらが束になったところで2年と3年には手どころか足も届かねーよ。」

開いた扉に肩を預けて立つ愛佳はねるの言葉を聞いていたのか、険しい目付きでねるを見つめて反対をするが梨加はクスクスと笑い出す。

愛佳「ぺー、何笑ってんの?
何がおかしい?」

梨加「ごめんごめん…
もなって優しいんだなって思って…でもうちもねるちゃんに賛成かな…?
負けたまんまじゃ終われない。」

梨加は、普段のオドオドした素振りを見せるが愛佳の見つめるとハッキリとした声で言った。

理佐も、ニヤリと笑うと愛佳を見るとウインクして

理佐「うちも賛成。
愛佳らしくないじゃん?弱気になるなんてさ。」

美波「そうやで。もなは何も考えずに突っ込んでくのにさ。」

莉菜「うちら二人も強くないけど、力になれるなら2年だろうと3年だろうと相手になろうじゃん?」

理佐の言葉に2人はうなづくと笑顔で言った。

愛佳「わかったよ。だったらうちもやる。負けたら大恥だな。
あと、みぃお前ちょっと来い。」

ねるたちの様子を見ると呆れたように笑うが美波の言ったことを思い出すと逃げる美波を追いかけるように走り出して行った。


紫桜 ( 2019/01/20(日) 13:41 )