第2章
04 晒しもの
ねるは、朝のことを考えながら学校に向かっていると校門の前で理佐と顔を合わせた。
2人は、校内の異常な雰囲気とざわめきに気づくと顔を潜めてその場で立ち止まった。

理佐「何、この感じ。」

ねる「うん…なんか見てはいけないものを見ちゃったって感じのザワザワっぽい…」

2人で動けずに話していると、理佐の携帯が鳴った。

愛佳(理佐!いまどこにいる!?)

電話の相手は、愛佳で口調からも走っている音がすることからも慌てているように思えた。

理佐「あんたなんで走ってんの?まだ間に合うでしょ。」

愛佳(そうじゃねーんだよ!
むーとみぃがさっき電話してきたんだけど…1年の教室の前でぺーが傷だらけで壁に縛られてたって…)

理佐は愛佳の言葉を聞くと早口にお礼を言ってねるの方を向くと、「行くよ」と言って勢いよく走り出した。

紫桜 ( 2019/01/20(日) 10:56 )