第2章
02 新たな敵
次の日の朝、ねるは朝起きると寝ぼけ眼で自分の顔を歯を磨きながら見ていた。

昨日、戦った渡辺梨加の前まで歩いていったのは覚えているが、それからあとの記憶が無いことを不思議に思いながら。

思い出せるのは離れた梨加を見たことそして、梨加が自分と同じように酷い顔をして倒れていたこと。

昨日のことを思い出すたびに、何かが胸につかえたように思いながら湊や瑞穂と顔を合わせることなく学校へと向かった。
湊だけが、ねるに気づくと大きな声で「ねる姉ちゃん行ってらっしゃい!」行っていた。

奈那「おはよう。転校生。
その顔、ひどいな。なんかあったのか?」

ねるが、しばらく歩くと道端の塀にもたれ掛かっている奈那に声をかけられた。
ねるは、誰かはわからずぽかんとしていたが。

ねる「あぁ、この顔のことですか?昨日ちょっと学校で喧嘩したから…」

奈那「見てたよ。
うちの名前は織田奈那。2年。」

奈那は、ねるの答えを聞くと満足したように笑うと、ねるに近寄っていき、いきなりねるを蹴倒した。

奈那「こんなやつに、負けるなんてあいつも大したことないな。
うちは、あんたも1年も潰す。」

それだけ言うとすっと後ろを向き、そのまま歩き始めた。

紫桜 ( 2019/01/19(土) 00:27 )