08 片想いから両想い
理佐「愛佳起きてたんだ…
殴ったりしてごめん…」
理佐は愛佳としばらく何も言うことなく見つめあっていたが、沈黙に耐えきれなくなったのか泣きそうな表情をしながら謝った。
愛佳は、その言葉を聞くと少し考えるように学校の外の景色を眺めていたが、理佐のそばで寝転がるとくすくす笑った。
理佐「愛佳なに笑ってるの?」
愛佳「ううん、理佐のうちに対しての思いって言うか、気持ち?知ってたよ。
でも何も言わないから無視してた、勘違いだったらどうしようって怖がってたのかもね。」
愛佳は、理佐と同じように空を見つめながらはっきりした声で言った。
さらに、少し黙ると恥ずかしげにはにかみながら
愛佳「うちもアンタのこと好きだったからさ。
あんたの気持ち知れてよかったよ。」
理佐は愛佳の言葉を聞くと嬉しそうに笑って愛佳の手を優しく握った。
その時、屋上に入ってくる扉から狂った笑い声が聞こえた。
2人は表情を曇らせ、見つめ合うと
理佐「ぺーが、あーなったら誰にも止められないね。」