いつの間にかの恋心










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第九章
先生が教えるのは…
珠理奈が松井先生と呼んだ人物の正体は6月に珠理奈が転校してくる前、つまりは名古屋にいた時の担任だった人の事であった
そしてその松井先生はたまたま愛知から東京に来ており、偶然遊びに来ていた夢の国で我々を発見したらしい・・・

「・・・じゃあ、彼が珠理奈ちゃんの現在の彼氏って訳か・・・」

二人の松井が色々な話をしている中、会話に一切として入れない俺と優子はただただ呆然とその光景を見ていた

「松井先生、まだまだ話したい事沢山あるんで雨の中もあれなんで、一回屋内に行きませんか?」

珠理奈の提案により二人はパーク内にあるレストランに入る事になり、話の邪魔をしてはいけないと俺と優子は30分後にレストランに戻ると言い残して、アトラクションの続きを乗る事にした



珠理奈side

久しぶりに会えて、松井先生には話したい事が色々とあり過ぎた
理由の一つとしては私が唐突に転校をしてしまった為に最後のお別れすら先生とはまともに出来ていなかったからだ

レストランに入り、席につくと私は立ち話で話していた話題の続きから話を再開した

現在のゆりあちゃんや茉夏ちゃんをはじめとした元クラスメイト達のの話
石山はいつ頃に名古屋を抜け出して東京の方にやって来たのかという話
何故教えてもいなかった筈なのに石山が私の居場所を知っていたのかという話
一つ一つ聞きたい事があり過ぎて先生との話は尽きる事が無かった
しかし実は私が話したい事はそれだけでは無かった
もっと重要・・・というか一番重要な一つの相談があった・・・

「先生、一つ相談があるんですけど良いですか?」

「ん、何?」

もうあまり残っていない飲み物をストローで飲みきりながら先生は顔を上げた

「あのさっき言った私の彼氏とその横にいた女の子の優子ちゃんについての話なんですけど・・・」

私は先生に思いの丈をぶつけた
私はハルキの事が好きで、ハルキも私の事が好きだった
でもここ最近、特に優子ちゃんが学校に来なくなり始めた頃からハルキの私に対する愛情が欠けてきた気がしていた
"ハルキの本心としては私では無いのではないか・・・"
そんな事を近頃は思い始めてしまったぐらいである
そしてもしその私の考えが当たってしまっているならばハルキの隣に相応しいのは私ではなく、優子ちゃんなのではないか・・・
私は先生に余すとこなく、私の本心を先生に伝えた
こんな事を人に聞くのはおかしいのだろうが、それでも私は自分で決めかねて人に頼ってしまった
そんな私に先生は・・・松井玲奈はこう言った

「先生は三人の関係をあまり良く知らないから深くは言えないけど・・・でも一つだけ・・・人生の先輩として言える事があるわ 人生で重要な選択に出くわした時には"自分一人の幸福の為では無く全員が幸せになれる・・・10年後にまた会った時に笑いあえる未来に出来る選択をした方が良いんじゃないかな" 先生はそう思うよ」

先生の言葉に私の揺れ続けていた心は決まった
もう迷いはしない
私は直ぐに決めた想いを伝えたくなり、バッグに入れた携帯を取り出して、ハルキと優子ちゃんにメールを送った

つづく

■筆者メッセージ
"本日頑張って二話更新しました"
と言いながらもまだ年内完結は厳しい筆者であります

大晦日の日は流石に更新出来ないと思うので30日までに完結しなかったら皆で私を見捨てて下さい
お願い致しますorz

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(指摘、ダメ出しコメントをする際はどこが悪いのかをしっかりと明記していただくようにお願い申し上げます)
ラキ ( 2013/12/28(土) 21:39 )