揺れる気持ちその2
「はぁ〜あ、裏切り・・・か やっぱりハルキと珠理奈ちゃんに謝ろうかな〜」
私は帰宅後すぐに自分の部屋にあるベットに寝転がり、さっきぱるるに言われた言葉について考えていた
すると・・・
"ガラッ"という音と共に私の部屋の窓が開き、その窓からハルキが顔を覗かせてきた
「は、ハルキ ど、どうしたの?」
私はさっきの独り言がハルキに"聞こえていたのではないか"と思い、その心配からか声が裏返ってしまった
「何で、声が裏返ってんだよ優子・・・まさか俺に見られちゃまずい事でもやってたのか?」
「ば、違うよ・・・」
正確には"見られちゃまずい"ではなく、"聞かれちゃまずい"である
そして私はここであることに気付いた
(どうせなら今謝っちゃえば・・・)
しかし、そう思った瞬間に今度は篠田先生の言葉が蘇ってきた
"だ・か・ら、その嘘を今更二人に謝って、何になるっていうの? 今更謝ってもハルキ君は貴方の事を好きになるどころか、ドンドンと嫌いになっていくだけよ"
もし篠田先生の言う事が本当ならばここでハルキに言うのは間違いかもしれない・・・
でも早めに謝らなければ、いつかは絶対にバレる訳でその時の方が最悪な展開になってしまうかも知れない・・・
「・・・なぁ優子、聞いてんのか?」
「へ、何が?」
私はその事を考えるのに夢中になりすぎてハルキの言葉が一切として耳に入ってないでいた
「だから今日の国語の宿題教えてくれって」
ハッキリ言ってハルキはそこまで頭が良くない・・・どころかまぁ所謂バカである
その為、"宿題を教えてくれ"というのは結構よくあることでる
そしていつもの私ならば教えて上げるのであるが、やはり今日の私は何かがおかしい・・・
「ごめんハルキ、今日はちょっと教えて上げられない・・・」
「え、何でだよ?」
「だからごめんって!」
私は少し強引にハルキを部屋から追い出して、部屋の窓の鍵を閉めた
そしてまたベッドに寝転がり、私は布団をかぶった
(何で・・・私はどうすれば良いの?)
私の本心はどこにあるのか、それすらも分からないまま私は眠りについた・・・
つづく