いつの間にかの恋心










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第五章
胸騒ぎ
〜ハルキside〜

俺は珠理奈と別れた後、優子と二人、家へと向かって歩いていた

ハルキ「なぁ優子・・・」

優子「なに〜?」

ハルキ「いやさぁ珠理奈から過去の事を聞いた後だかなのかもしれないけどさ、何か俺今物凄い胸騒ぎがするんだけど・・・」

優子「ん〜、ちょっと気にし過ぎじゃない? 確かにあの石山っていうのがいつまた珠理奈ちゃんを襲うかは分からないけど、でも流石に昨日の今日ではやらないでしょ」

ハルキ「う〜ん、まぁそれもそうなんだけど、それでも珠理奈が石山を見たのが昨日ってだけでもしかしたら石山の方はもう何日も前から珠理奈をロックオンしている可能性はあるんじゃないのか?」

優子「もう! ハルキ心配し過ぎだから!」

優子にそう言われ、"確かに心配し過ぎだな"と言いたい所ではあるのだが、俺の心はそんな思いよりも今は珠理奈への心配の方が大きかったのであった

ハルキ「ごめん優子、俺やっぱり一回珠理奈の様子見てくる!」

優子「えぇ今から!? もう珠理奈ちゃん家に着いてるって」

ハルキ「まぁそれならそれでいいんだけどさ、何となく今行かないと後悔すると思うから!」

優子「その根拠はどこから出てくるのかは分かんないけど、まぁそっちの方が安心できるなら行って来れば・・・」

ハルキ「おぉ、行ってくる」

こうして俺は来た道を引き返し、珠理奈の家の方へと走っていった
その頃は珠理奈の方はと言うと・・・・・・



〜珠理奈side〜

珠理奈「ん〜、この前の遊園地はアイツを見た後、全然楽しめなくなっちゃったから、今度こそはハルキと一緒に楽しまなきゃな〜 どこ行こうかな〜」

私がハルキとの次のデートを考えていると後ろから聞き覚えのある声がした・・・

「ねぇ、松井さん・・・」

珠理奈「・・・」

私はその声を聞いた瞬間に全身が凍り付く感覚を覚えた

「ねぇ、ってば・・・」

恐怖に震えながらも私は微かな希望を残し恐る恐る振り返った・・・がしかし私の微かな希望は一瞬で絶望へと変わった

珠理奈「い、石山・・・くん・・・・・・」

石山「久しぶり松井さん、何で僕にも告げないで転校しちゃったの? 僕、凄く心配してたんだよ・・・」

あの時と同じ様に、家までの一本道でアイツは現れた
あの時と同じ様に、アイツは冷たい声で私に迫ってきた
あの時と同じ様に、私は後退りを始めた

しかし唯一あの時と違うのはアイツの右手に包丁が握られている事だろう・・・

石山「君なら、僕の愛を受け止めてくれるよね?」

つづく

■筆者メッセージ
"とにかく寒い!"
と思いながら物語を書いている筆者であります

だんだんと五章中にまゆゆを出せるのか心配になってきましたが、何とか出せるように頑張りたいです

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(指摘、ダメ出しコメントをする際はどこが悪いのかをしっかりと明記していただくようにお願い申し上げます)
ラキ ( 2013/10/21(月) 16:26 )