珠理奈とゆりあと茉夏
この日は授業中や昼休みを含め、石山とは最初の挨拶以降、一言も交わさずに放課後へとなった
キーンコーンカーンコーン
ゆりあ「珠理奈、ねぇねぇ一緒に帰らない?」
珠理奈「あ、ゆりあちゃん いいよ、一緒に帰ろう!」
っと、ここで一応説明であるが、この人は"木崎ゆりあ"ちゃん、私が名古屋にいた頃の大親友?・・・である
まぁ今でいうと優子ちゃん的な存在かな・・・
茉夏「あ、珠理奈さん ゆりあさんと一緒に帰るんでしたら私も一緒に帰ってもいいですか?」
珠理奈「あぁ、茉夏ちゃん いいよ、皆で一緒に帰った方が楽しいもんね!」
茉夏「あ、ありがとうございます」ペコッ
もう一人紹介しておくが、この子は"向田
茉夏"ちゃん、何故か私やゆりあちゃんに対して、ずっと敬語を使い続けていた
2年生の頃に、"タメでいいんだよ・・・"とも言ったのだが、結局私が転校するまで一度もタメ口では話してくれなかった
スタッスタッ
ゆりあ「あ、そうだ珠理奈! 今日転校してきた石山君って、自己紹介の時とかすっごい暗い感じだったけど、隣で見たり、話したりしてどうだった?」
珠理奈「う〜ん、石山君とはほとんど話してないから分からないけど、ちょっと人見知りなだけで、まぁ悪い子じゃないとは思うけど・・・」
ゆりあ「けど?」
珠理奈「い、いや な、何でもないから・・・」
珠理奈「じゃ、じゃあ私コッチだから、また明日!」
ゆりあ&茉夏「「はぁ、ま、また明日・・・」」
ダッダッダッ
今、思えばこの時、私が感じた嫌悪感は既に石山の本性に少し気づいていたから感じたのかも知れない・・・
そして・・・
ゆりあ「ねぇねぇ茉夏、アレ絶対に珠理奈、石山君に気があるよね」
茉夏「はい、確かにあの動揺を見るとそうかもしれませんね」
ゆりあ「ふふふっ、あの珠理奈が石山君みたいな暗い子を好きになるなんてねw」
この二人のちょっとした・・・どころか"かなりの誤解"がある事件の引き金となるのだった
つづく