ハルキと珠理奈その4
7月19日 夏休み初日
ガクンッ
珠理奈「キャー!」
ハルキ「うおー、ヤッベー!」
俺と珠理奈は遊びに行く約束をした次の日に珠理奈の希望通りの場所・・・ではなく近場の遊園地へと遊びに来ていた
珠理奈が最初に希望していたのは夢の国と銘打った、あの超人気テーマパーク、通称"ネズミーランド"だったのだが、俺が人混み嫌いという事と入園料の高さから比較的空いていて、料金の安い、近場のこの遊園地に来たのだった
珠理奈「はぁ〜面白かった、やっぱり一発目は絶叫物に乗らないと始まらないよね」
ハルキ「いやいや、朝イチから絶叫物はキツ過ぎだぞ・・・・・・これだったらまだネズミーランドの方が良かったんじゃねぇのか?」
珠理奈「え〜、"混んでるところは嫌だ"って言ってたのは誰だっけ〜?」
ハルキ「そ、それは・・・・・・」
珠理奈「何か言い訳でもあるの?」
ハルキ「いえ、全くありません。 もう次行きましょう! 次!」
珠理奈「そう、それなら良かった・・・じゃあまた絶叫物に行こ!」ニコッ
ハルキ「え、マジですか?」
珠理奈「うん」ニコッ
ハルキ「・・・」
こうして完全に主導権を珠理奈に握られてしまい、この後5連続で絶叫物が続いたのだった
ハルキ「あ、あの珠理奈さん、もう体と心が限界なので、絶叫物は止めませんか?」
珠理奈「え〜嫌だ〜・・・・・・あ、でもハルキからキスしてくれるんだったら止めてあげてもいいよ」
ハルキ「え、俺からキス!?」
珠理奈「うん・・・ダメ?」
ハルキ「べ、別に・・・それで許してくれるなら・・・・・・」
珠理奈「じゃあ、はい!」
そう言うと珠理奈はキスする姿勢になった
ハルキ「じゃ、じゃあするぞ」
珠理奈「うん、早くして!」
実の事を言うと、いつもキスは珠理奈の方からしてくる為、俺からした事は今までに一度も無い
その為、キスをされる側の気持ちはよく分かっているのだが、キスする側の気持ちは知らなかった
そしてこの時に俺はする側の気持ちを嫌というほど思い知った
ハルキ(や、ヤバい、これ超恥ずかしいな///)
珠理奈「ハルキ〜、早くしてよ」
ハルキ「あ、ごめん・・・じゃあするぞ」
チュ
キスをした瞬間に俺の恥ずかしさはピークになった
恥ずかしさの為、すぐに離れようとしたが、珠理奈がそれを許してくれなかった
珠理奈「ちょっと、こんなんで終わろうなんて許さないよ」
ハルキ「え、ちょ・・・
チュ
俺からの初キスは結果的にほぼその後の珠理奈に持っていかれるという形になってしまったのだった
つづく