第4章
01
「ようやく見つけた。私のパートナーにふさわしい人を。この人なら……。ねぇ、金谷!」

一人分の部屋の大きさとは思えない、彼女の部屋に執事を呼ぶ声が響き渡った。女の子らしい大きなぬいぐるみが、これでもかというほど並べられたこの部屋に一人の男が入ってくる。どうやら呼ばれて迅速にやってきたようだ。

「なんでしょうか、お嬢様。」
「この人、神山奏人をなんとしても私に会わせて!ようやくパートナーにしたいと思えたの!」
「かしこまりました。なんとしてもお連れします。」

執事である金谷には驚きと嬉しさの両方が込み上げていた。あれだけ連弾のパートナーにしたい人がいないと言っていた人がパートナー候補を伝えてきたのだから。
風のように部屋に来て出ていった金谷を見ながら、少女はわくわくしていた。この人と一緒にピアノを弾くとどうなるのかを考えるだけで高揚感が溢れてくる。

そんな少女は興奮が抑えられないのか自室にあるピアノを弾き始める。その音色は澄んでいて繊細であり、尚且つ気持ちの高ぶりを感じる。上手いという形容詞一つでは到底表現できないレベルのものだった。

■筆者メッセージ
さーて、誰だかわかりますか?
と言っても、これだけでわかるわけないですよね…。性格を現実に似せたり、合わせたりしようとはあまり考えていないからなのですが(笑)
とりあえず大前提、ピアノが弾けるメンバーですよ!
ハヤブサ ( 2014/03/29(土) 22:04 )