二章
十四話
飛鳥と日芽香と遊びに行ってから数週間たったある日、陽人は空きコマの時間だっため一人で図書館の二階の窓際の席で勉強をしていた。

勉強の途中でふと外を見ると、絵梨花がいつもいる女子とは違う女子と人気のない校舎裏に向かっているのが見えた。それを見た陽人は嫌な予感がしたため、校舎裏へと向かった。



「あの?私になにかようですか?」

絵梨花は前を歩く三人組の女たちに話しかける。するとその中のリーダー格であろう女が振り返って話し出した。

「白石君と関わらないでもらえるかな?」

女の言葉に驚く絵梨花。

「白石君はみんなのものなの。あんたみたいな女じゃ釣り合わないのよ」

そう言った三人の女は陽人の親衛隊のメンバーだったのだ。

「嫌です。白石君は大切な友達なので」

絵梨花は三人の女にひるむことなく答える。

「生意気ね!あんたのその態度が腹が立つ!」

そう言うとリーダー格の女が手を振り上げる。絵梨花は叩かれることを悟り目をつぶる。しかし、絵梨花が叩かれることはなかった。恐る恐る絵梨花が目を開けると、叩こうと振り上げた女の手を後ろからつかんでいる人物がいたのだった。



白夜 ( 2018/09/03(月) 14:54 )