五話
陽人が振り返ると飛鳥が立っていた。飛鳥は日芽香の小学校から友達で陽人の幼馴染でもある。
「もういいよ。いこう日芽香」
そう言うと飛鳥はその場を去ろうとする。
「飛鳥ちょっと待って。お兄ちゃん私たち経営学部なんだけどどこに行けばいいの?」
陽人は日芽香に生徒の待機場所を伝えた。飛鳥と日芽香と万理華はそれぞれの待機場所へと向かって行った。
「おまえの幼馴染?顔小さいし、超かわいいな!」
「かわいいか?気は強いし我儘だしいいとこないぞ?」
大樹は飛鳥のことをほめるが、陽人は否定する。
「陽人そんなこと言ってるとまた飛鳥ちゃん怒らせるぞ」
雅月は陽人に忠告するが、陽人は全く聞いていない。雅月もこれにはため息をつくしかなっかた。
「3人ともお疲れ。ジュース持ってきたよ」
「ありがとう生田。もう少し早く来てたら大樹と陽人の妹と陽人の幼馴染見れたのにな」
「ええ〜嘘〜もうちょっと早く来たらよっかた。会いたかったな。そうだ明日会わせてよ!」
「いつかどっかで会えるだろ。陽人もそう思うよな」
「まあたしかにな」
「そうだけど…白石くんダメ?」
絵梨花が上目遣いでお願いしてきた。
「生田がそう言うなら、聞いてみるよ」
陽人と大樹は連絡をとり、そして明日日芽香たちと絵梨花を合わせることになった。
それから入学式の手伝いも終わり、陽人は家に帰った。玄関を開けるといつもより靴の量が多かった。しかし陽人はその靴の主をなんとなく想像できていた。