一話
「今日だっけ?陽人の妹がこっちに引っ越してくるの」
白石陽人に話しかけてきたのは、高校時代からの友達で、陽人の親友でもある橋本雅月だ。
「そうなんだよ。あの狭い家に3人も住むんだぞ」
陽人は同じ大学の大学院に通う姉の麻衣と一緒に住んでいる。そして今日陽人の妹が同じ大学に通うため地元から引っ越してくるのである。
「おまえの妹もこの大学なのか?おれの妹もこの大学に通うから三日前から一緒にすんでんだよ」
陽人と雅月の話に入ってきたのは、大学にはいってからできた友達の伊藤大樹である。
「2人とも妹いるんだ〜なんか意外だね笑」
生田絵梨花も話に入ってくる。絵梨花も大学でできた友達である。大学に入って陽人は雅月、大樹、絵梨花の3人といることが多い。
「でも白石くんはなんだかんだで面倒見いいしわかる気もする。伊藤くんは・・・・」
しかし絵梨花はその続きは言わなかった。
「おい言えよ〜。気になるだろ〜!」
大樹の情けない声に4人は笑いに包まれる。その後も4人の談笑は続いた。