「不届き者JK」×「疑似復讐」×「藤吉夏鈴」
入店し、システムの説明を受けた後、蔵夫は、
「どんなマニアックなシチュエーションでも対応できる。これは間違いないですね?」
と念を押した。
というのも、蔵夫にはどうしても再現したいシチュエーションがあった。
それは、ほんの先日の話。
知り合いに勧められて登録したパパ活サイトで女子高生と出会い、遊ぶことになったのだが、いざ会ってみるとその女子高生が何とも悪いヤツで、スムーズにホテルに入ったまではよかったが、すっかり気を許して蔵夫がシャワーを浴びている間に、なんと、財布を盗んで逃げてしまったのだ。
その苛立ちは数日経った今でもまだ収まっていない。
名前は偽名、LINEのアカウントも用意周到に消えていて連絡がつかず、警察に相談もできないから泣き寝入り確定の胸糞案件。
この鬱憤をどうにか晴らしたい蔵夫は、今宵のシチュエーションをそっくりそのまま、復讐に充てた。
設定だけでなく、担当のイメクラ嬢も、なるべくあの日の逃げた女子高生に近い風貌の娘を希望して、だ。
そして、ようやく舞台は整った。
蔵夫を騙し、何もさせずに金だけ盗んで逃げた不届き者の女子高生への疑似復讐の相手…。
<藤吉 夏鈴>
これが今夜、相手をしてくれる女性の名前だ…!