2.悪女の美脚
「どうしてこんなに大きくなっているの?」
リサが不敵な笑みを浮かべて問う。
「━━━」
五郎は、返す言葉が浮かばず、ただ慌てて取り乱すだけだ。
「さては、お前…」
リサは、大袈裟に脚を組み直して、
「私のこの衣装を間近で見て興奮してるんじゃないの?」
「━━━」
ぴくりと動く五郎の眉。
同時に、まるで漫画のように、冷や汗がこめかみを伝う。
必死に何か言い返そうと口をパクパクさせているが、焦っているせいで声がまったく出ていない。
リサの衣装。
それはSMの女王様のようなボンテージ衣装で、ざっくりと開いた胸の谷間とスラリと長い脚を強調する切れ込みが目を引く、かなり際どいものだった。
確かに男にとってみれば魅力的な衣装であるが…。
「やれやれ…まったく、何てヤツなの?信じられないわ」
リサは苦笑して、
「正義のヒーローともあろう者が、この絶体絶命の状況で敵の衣装を見てムラムラしてパンツ一丁の股間を膨らませてるなんてサイテーだわ」
「━━━」
「そういえば、アンタの目、ずっと前から気になってたんだよね〜…」
リサはニヤリと笑って玉座から立ち上がり、五郎の前へと足を進め、
「ブルーやイエローはちゃんと正義のヒーローのの目をしてるのに、アンタとグリーンは、いつも、睨みつけてるフリしながら私の身体に目が行ってたもんねぇ…?」
「━━━」
「たとえば、こことか…」
と、その美脚を差し出し、
「こことか、ちらちら見てたでしょ…?」
と言って、胸の谷間を見せつける。
「あの視線、私が気づいてないとでも思ってたの?」
「ち、違う…そんなことは…」
絞り出した言葉で否定する五郎だが、口調はおそろしく弱い。
リサは、十字架の後ろに回り、直立する五郎に背後から脚を絡め、
「ほら、本当はもっとよく見たかったんでしょ?私の脚…」
と笑みを浮かべ、挑発しながら下半身をさする。
(うぅ…)
反射的に目を反らす五郎。
「あら?見たくないの?せっかく絡めてあげてるのに…」
ニシキヘビが巻きつくかのように、巧みに脚を動かすリサ。
そして、その脚が股間の膨らみをかすめると、途端に、
「うぁぁっ…!」
と声を上げる五郎。
当のリサは素知らぬ顔をして、
「なに?今の声?何か当たったかしら?」
と言って、さらに続ける。
ズリズリとパンツの上を這い、太ももに絡むリサの脚。
そのすべすべした肌と、細いのにしっかり肉がついた感触が、五郎を惑わせる。
「ぐっ、んっ…くぅっ…!」
「情けない声ねぇ。身体もビクビクしてるし…こんな姿、紅一点のピンクが見たら何と言うかしら?」
「う、うるさい…くっ…!」
「ほらほら、またさらに大きくなったんじゃないの?」
「ち、違う…!」
「パンツの上からでもくっきり形が…もう言い訳できない固さよ?これ」
「き、気のせいだ…!」
動けない身体を必死に揺すり、抵抗する五郎。
「気のせい…ねぇ。じゃあ、実際に脱がせて確かめてみようかしら」
(…!)
「行くわよ?」
パンツのゴムに手をかけるリサ。
「や、やめろ…!」
すっかりパニック状態の五郎を嘲笑うリサ。
ゆっくりと五郎のパンツをずり下ろすも、クスクスと笑って、
「あらあら、中で“何か”に引っかかって脱げないわ。何に引っかかってるのかしらねぇ?」
「んっ、くっ…や、やめろぉ…」
その引っかかる刺激でも息を乱しながら、必死に声を絞り出す五郎。
だが、リサに、
「やめろ…?そうは言ってないわよ?心の声は、もっと思いっきりずり下げて早く外に出してくれって言ってるけど?」
と、恥ずかしい本音を超能力で読み取られるカウンターを食らい、顔を赤くして押し黙る五郎。
「望み通りにしてあげる。ほらッ!」
力任せに引っ張り下ろされたパンツ。
その反動で、引っかかっていた“何か”が勢いよく飛び出す様に、思わず吹き出すリサ。
とうとう晒された五郎のシンボル。
「…ほら、何か言いなさいよ」
「━━━」
「まったく、何が気のせいなのかしら?こんなにびくんびくんさせて」
「━━━」
「どう?正義のヒーローともあろう者が、敵の女に、ギンギンに勃起したチンポを見られた感想は?」
「━━━」
思わず卒倒しそうなほどの恥辱。
あまりの屈辱に頭が真っ白になった五郎は、もう言葉も出ない。
リサは立ち上がると、
「さっきの続き、やってあげるわ」
と言い、再び、その美脚を背後から絡めた。
「ぐぅぅ…!んがぁぁっ…!」
布越しではなく今度は直で触れるリサの美脚に呻き声を上げる五郎。
リサはブーツのつま先やヒールの部分を巧みに使い、強弱をつけて五郎のイチモツをいたぶる。
(た、たまらん…!)
宿敵から受ける屈辱の脚責めにもかかわらず、すっかり翻弄される五郎。
もはや十字架から脱出することも忘れ、それどころか自らリサの脚に腰を擦りつける始末。
リサも責めを続けながら苦笑し、
「まったく、お笑いだわ。日本の平和を守るヲタレンジャー、しかもそのリーダーが、まさかドMだったなんてね」
「うぅ…うぅ…!」
もはや、貶されても言い返さない。
それどころか、
「そんなに私の脚が気持ちいいのかしら?」
と聞かれ、素直にうんうんと頷く始末。
「呆れた…アンタみたいな変態に今まで邪魔をされていたのかと思うと、だんだん腹が立ってきたわ」
と吐き捨てるリサ。
それを言われても、まだ腰を止めない五郎。
リサに看破された通り、確かに前々から、敵ながら良い身体の女だと思っていた。
お堅いピンクに隠れ、同じM気質のグリーンと二人、相対するたびにチラ見しては、ひそかに夜のオカズにしていた。
その女が、今、目の前に…。
そして、まさに今、その女から辱しめを受けている。
(も、もうダメだ…やめられない…)
今さら正義感や自尊心を取り戻す気になれない。
ふと、リサは脚を下ろし、五郎の正面に回ってきた。
(な、なぜやめる…?)
という表情の五郎。
リサは妖しげな笑みを浮かべ、
「…ねぇ。そろそろ生足でもやってほしいんじゃないの?」
と見透かしたように言って、屈み、ブーツのジッパーを下ろし始める。
綺麗で滑らかなラインのすねとふくらはぎが現れ、思わず唾を飲む五郎。
素足になったリサは、自身の美脚にローションを垂らし、
「ヲタレッド、赤井五郎。これからお前には生き地獄を味わわせてやる。我々に逆らったことを、とくと後悔するがいい!」
と言って、次はローションまみれの素足で直に五郎のイチモツを嬲り始めた!