C独房 増本綺良
「んぎゃぁぁっ…!ぐわぁぁぁっ…!」
廊下にまで響く男の悲鳴。
そして、その一定間隔の絶叫の隙間に、
「こうですか?え、もっとですか?」
と問う声、そして、
「ええやん♪…そう!今の、めっちゃキレイに決まったわ♪」
と舌ったらずな関西弁でアドバイスを送る可愛らしい声が加わる。
それに対し、
「ぐっ…!?も、もうやめでぐれぇっ!」
と、他の5つの部屋とは明らかに声質が違う男の声。
それは、快感ではなく、ただただ痛みによるものだからだ。
強制開脚で手を吊られ、「人」の字で拘束された全裸の男。
陰毛も、竿も、睾丸も全て丸見え。
そんな男を、クスクス笑みを浮かべて眺める小池美波と、そして、その小池にアドバイスを貰いながら男の無防備な股間を蹴り上げ、金蹴り責めにする増本綺良。
可愛らしい表情の内に秘めた狂気性が最も表れる責めだろう。
白い脚が打ちつけられるたび、もんどりうって前のめりになっては、ピンと張る鎖に持ち上げられる男。
「めっちゃ楽しいですね、これ」
と無表情で物騒なことを口にする綺良。
「どうですか?痛いですか?」
と自分が当事者にもかかわらず、普通に聞いてくるのは、いったいどういう神経なのか。
そして、その様子を真後ろで見ているにもかかわらず、止めようとしない小池。
むしろ悶え苦しむ男の顔を見て、喜んでいるようにすら見える。
「ひ、ひぃっ…も、もう勘弁してくれぇっ…!」
股間の激痛に脂汗が止まらない男は、ついに懇願するも、
「綺良ちゃん、どうする?」
と小池が問うと、
「え、私まだやりたいです。オチンチンサッカー!」
と即答する綺良。
小池は、男に同情するような目になって、
「残念。まだしたいんやって。ごめんやけど、綺良ちゃんが気が済むまでやらせてあげてなぁ?」
と淡々と告げた。
「…7…8…9…10…!」
「ぐあぁっ…!はぁ…はぁ…」
ラストの10連打が終わり、もはや瀕死の男。
睾丸は腫れ上がり、真っ赤になって痛々しい。
それを気にも留めず、
「終わりました」
と、飄々とした表情で小池に告げる綺良。
よく分からないが、とにかくやりきったらしい。
「オッケー。今のが、まだ自分の置かれてる状況も分からん生意気なヤツにまずやること。こうしたら、だいたいの男はおとなしくなるから」
「はい」
「で、次は、こうやっておとなしくなった男に口を割らせるやり方。これを今から教えるわ」
と小池は先輩っぽく言うと、吊るした男の背後に回り、しなやかな指で乳輪をクリクリとなぞり始めた。
二周、三周とするうちに、ぐったりしていた筈の男が、徐々に、
「うっ…うぅっ…」
と反応を見せる。
さらにそれを続ければ、次第に、あれだけ蹴られて悶絶していた筈の股間が、ムクムクと起き上がり、固くなってくるではないか。
「…どう?綺良ちゃん」
「すごい…大きくなってきました」
「こうしたら、もっと大きくなるで♪見といて!」
と、なぞっていた指を、その乳輪の中心で硬化する突起に持っていけば、
「うぅっ…!あぁっ…!」
身をよじりながら情けない声を上げる男。
さらに小池は、男の腋の下からちょこんと顔を出し、右の乳首に吸いついた。
レロレロ…チュパチュパ…
「あっ、あっ…!」
くすぐったいような、でも心地いいような…そんな感覚に陥る男。
それを、
「めっちゃ声出てます。しかも、ちょっとにやついてます。この人、変態です」
と綺良に実況されて、少しこっぱずかしいが、それよりも乳首が気持ちよくてたまらない。
さすが小池、指導係に就くだけのものはある。
まるでミルクを飲む仔猫のように、小さな舌で丹念に舐める。
そんな百戦錬磨のテクニックに、
「うぁぁ…あぁっ…」
と、徐々に抵抗する気もなくなり、焼くなり煮るなら好きにしろと言わんばかりに身を任せる男。
小池は、なおもその小さな舌を巧みに動かしてペロペロと乳首を舐めながら、
「ほら、綺良ちゃんも」
と、手招きをした。
言われるがまま、反対側の乳首に吸いつく綺良。
だが、小池に倣って優しくするかと思うと、いきなり、
ジュルルルルル…!
と大きな音の立つほどのバキューミングからスタート。
「ぐっ、がぁぁ…!」
綺良の口に引っ張られるように身体を前に出すと、それが面白かったようでヘラヘラ笑っている。
(な、何なんだ!コイツは…!)
と男が思うのも無理はない。
その後も、小池の熟練の舌遣いで蕩けていると、ふいに綺良が歯を立てて咬んできたりして、気が抜けない。
そして、ふいに、
「んんっ、あっ…そ、そこは…!」
と男は慌てたような声を上げた。
「ん〜?どうした〜ん?」
と、乳首から口を離し、わざとらしく聞き返す小池。
「んひぃっ…!ケ、ケツの穴…!?」
…そう。
綺良に任せて乳首から離れた右手は、いつのまにか中指に指サックをつけ、男の菊穴をツンツンとノックしていた。
「あっ、や、やめっ…んんっ!」
「あれ〜?もしかして、こっちは初めて?ほな、ちょうどええやん♪お尻の気持ちよさ、みぃーが教えたる♪」
と、グリグリ、指を突っ込んでくる小池。
あらかじめローションが馴染んでいた指サックは、難なく尻穴に侵入し、初めて味わう妙な感覚を男に与える。
「ほら、綺良ちゃん。こっち来て、もっとちゃんと見て」
と、綺良を次は男の背後へ誘い、見ている目の前でゆっくりと指を抜き挿しする。
「おおー、お毛毛びっしり!剛毛ですね」
思わず『そこじゃない!』と突っ込みたくなる発言だが、その後は、まじまじと小池のアナル指責めを観察する綺良。
「がぁぁ…あぁっ、や、やめてくれぇっ…ひぃっ…」
赤面しながら初めてのアナルほじりに悶絶する男。
たっぷり、男をヒィヒィ言わせた小池は、
「んじゃ、交代しよか。まず、コレ」
と、ローションを含んだ指サックを綺良に装着させ、並んで男の尻と目線に揃える。
「まずは慣らしから」
と指示する小池に従い、ヒクヒクする男の菊門、その周りをほぐすようになぞる。
「んっ、んっ…!」
「すごいですね。お尻の穴がパクパクしてます。喋ってるみたい」
と興味津々の綺良。
「そろそろ入るんちゃう?」
という小池の判断でいよいよ指の挿入だが、ここでまたしても綺良の狂気性が現れる。
「一気にいっていいんですか?これ」
(…は?)
「根元まで行きますよ?」
(お、おい…ウソだろ?コイツ…)
「せーの…!」
(ま、待て…!や、やめっ…!)
ズボズボズボっっっ…!
「んぎゃぁぁっ!!」
まだ未開発のアナルに、あっけらかんと指を根元まで突き挿した綺良。
悶絶するのを、
「うわっ、すごい…めっちゃ締まりました、今」
と、相変わらず一定の調子で喋る綺良。
本人的には楽しんでいるようで、やがて教えてもない捻り挿入や、中で指をくねらせるなど、応用を使ってどんどん責め立てると、いつの間にか小池もギャラリーに徹するほど。
そして、とうとう見つけた最高の形。
それは、尻穴に指を突っ込んで掻き回しながら、同時に、股の下を通した手で勃起したイチモツを掴み、扱いてやることだ。
「んっ…!あっ、あっ…!」
「みーさん、どうですか?私、けっこう上手くないですか?」
「そうそう。上手、上手♪そのままもっともっと扱いたげて」
(くっ…お、おい!やめさせろ…!頼むからコイツを止めてくれぇ…!)
と、もはや保護者を見る目で小池に訴える男だが、当然、小池は知らんぷり。
尻穴に挿さる指がドリルのように捻りが加わるたびにイチモツを握る手も捻りが入り、逆に、イチモツを扱く手が加速することで尻穴に挿さる指のピストンも加速する。
器用なのか不器用なのか分からないが、そんな綺良の好奇心で確実に追い込まれていく男。
綺良の手コキが意外に上手なのもまた不思議なところだ。
「くっ、くぅっ…!」
「ええで、綺良ちゃん!もう一息っ!」
男の顔色で瞬時に射精近しと読んだ小池に鼓舞され、さらに手を早める綺良。
ヌチョ、ヌチョ…と、いつの間にか溢れ出たカウパー液が滑りを奏でると、そのまま、
「あぁっ、で、出るっ…!うぁぁっ…!
と男は絶叫し、綺良の手の中で派手にイッた。
ドピュッ…!ドピュッ…!
と綺良の指の間から飛び立った精液。
がっくりと首が垂れる男だが、すぐに、
「あっ、あひぃっ…!うぉぉっ…!」
と声を上げ、無様に仰け反る。
綺良のアナルほじくりも、鷲掴み手コキも、まだ終わっていなかったのだ。
いや、むしろここからというべきか。
すっかり味を占めた綺良は、とうとう小池の指示もない中で、休まずの二発目を搾りにかかる。
「んぉぉっ!がぁっ…おぁぁっ!?」
頭か真っ白になるような刺激の中、
「今のより、もっと出してくださいね。少なかったら続けますよ」
と笑みを浮かべる綺良。
二回目の射精が一回目を上回る筈がないのに、あながち冗談ともいえない表情で竿を扱き、アナルを弄るあたり、やはり、ぶっとんでいるようだ。
そして顔が可愛らしいだけに、その狂気性も余計に際立つ。
「ほら、早く出してください」
と冷淡に急かしてスパートに入る綺良。
こうして男は、文字通り、綺良のオモチャにされ、ちと乱暴なアナル責め手コキで精根尽き果てるまでヌカれた。
不思議ちゃん×痴女という一見ミスマッチな配合は、見事な化学反応を生み出し、これも反撃攻勢の新たなピースとなりそうだ…。
(つづく)