乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第四部 第八章・賀喜遥香&早川聖来、再び…
4.第2ラウンド
 翌日、夜。
 前夜同様、今宵の余興の内容を決める時間が来た。
 仮屋崎の前に並ぶメイド二人。
 昨日に比べて、心なしかギクシャクしている感があるが、それもその筈…。
 昨夜の余興、勝者の賀喜遥香は褒美にセックスを堪能し、敗者の早川聖来は一晩お預けを食らって明暗を分けたからだ。
 賀喜からすれば楽しんだ反面、申し訳ない気持ちがあるし、一方の早川は目の前で繰り広げられるセックスに羨望の目を向けずにはいられなかった。
 加えて、何かと“重い女”でもある早川にしてみれば、自分を差し置いて一人だけ欲を発散できた賀喜が少し妬ましくも感じただろう。
 それもあってか、お題が決まる前から早くも、
(今日は、聖来、負けへんからな…!)
 と闘志みなぎる眼で賀喜をチラチラ見ている早川。
 これでもし今宵のテーマがキャットファイトなら気持ちで勝る早川の圧勝に違いないが、何が出るかはまだ分からない。
「では、カードを」
 と執事を呼びつける仮屋崎。
 昨日と同様、トレイに並べられたカードが運ばれてきた。
 唯一、違うのは、昨日は6枚あったカードが一枚減って5枚になっていることぐらい。
「さて…昨日は聖来が引いたから、今日は遥香に引かせてやろう。さぁ、引くがいい」
 と、命じる仮屋崎。
 別に透視能力があるワケでもないのに、まじまじと5枚のカードを見比べる賀喜。
 そして…。
「…これ!」
 と引いた一枚のカード。
 めくった裏に書かれていた文字は「フェラ早ヌキ」だった。

 ……

 その文字を確認した瞬間、早川は、内心、
(よしっ…!)
 と思った。
 賀喜には悪いが、口での奉仕には少し自信がある。
 そもそも嫌いではないし、前に付き合っていた男によく褒められていたからだ。
「よし、準備しろ」
 と声を上げる仮屋崎。
 執事がせっせと動き回り、二人を順に、後ろ手にして手錠をかけていく。
「え…手は後ろですか…?」
 と、おそるおそる聞く賀喜に対し、
「お題はあくまでも“フェラ”だからな。手コキとの合わせ技でヌクのは邪道だ」
 と笑う仮屋崎。
 使えるのは口だけ、まさに本当の「フェラ早ヌキ」を競う対決だが、それでも早川の妙な自信は揺るがない。
 そして、肝心なのは“二人にヌカれる相手”。
 無論、褒美として勝者と交わる仮屋崎の出る幕ではない。
 一人は執事、そしてもう一人は仮屋崎の専属運転手だった。
 体格や年齢に特に大差ない。
 仮屋崎の指示で、それぞれ服を脱ぎ始め、パンツ一丁になる二人。
 そこに、恥じらう様子や躊躇などは一切ない。
 まるで主人に絶対的な忠誠を誓う家臣のようだ。
 そして、賀喜の前には執事が、早川の前には運転手が、それぞれ仁王立ちになってスタンバイ完了。
「では、始め!」
 という仮屋崎の掛け声で対決がスタートした。
 開始早々、それぞれ男の股間に頬擦りをする二人。
 手は使用不可、つまりこのパンツを脱がせるのも使えるのは口だけということだ。
 まるで障害物レースのパン食い競争の如く、男たちのパンツに歯を立てる二人。
 先にゴムを噛むことが出来たのは、俗にいう“出っ歯”の賀喜だった。が、噛めたはいいが、それを下ろす作業に苦労している。
 手が使えない以上、ずり下ろすのも首の力のみ。
「んー!んー!」
 と苦戦する賀喜に対し、ようやくゴムを噛めた早川は勢いよく首を下に振るって一発でパンツ下ろしに成功して逆転。
 休む間もなく、まだフニャチンの運転手のイチモツをペロペロと舐め始める早川。
 遅れて賀喜も何とかパンツを下ろし、執事の竿を勃起させにかかる。
 眺める仮屋崎はワイングラスを片手に優雅で楽しそうだ。
 そして、ここから徐々に、男たちの口から吐息が漏れ始める。

 レロレロ…レロレロ…

 仔猫のような優しい舌遣いの賀喜に対し、早川はむしゃぶりつくように長いストロークで舐め上げ、根元から先端まで口づけの乱れ打ち。
 上品と下品、丁寧と大胆でハッキリ二極化した二人の戦術。
 早川を後者へと変えたのは昨夜お預けにされた欲求不満に違いない。
 真横で聞こえる自分とは比べ物にならない舌音に、賀喜の表情にも次第に焦りが…。
 そして、そんな賀喜の焦りも含めて、二人の痴態を好奇な眼で眺める仮屋崎。

(そうだ…!そういうのが見たいんだよ…!昨夜、後塵を拝した聖来は連敗だけは避けようとアグレッシブになる…それを見て勝者の遥香もウカウカできずに精を出す…その繰り返しによって、お前たちは日に日に力をつけながら乱れ狂うのだ…!)

 本性を存分に晒すテクニックバトル。
 やがて男たちのイチモツが固くなってくると、二人はそろって口に含んだ。
「んぐっ…んぐっ…♪」
「じゅる…じゅる…♪」
 交互にリズミカルに奏でる濁音。
 奥の奥まで頬張って唾液まみれにしていく早川のアナコンダばりのディープスロートVS素早く首を前後させる賀喜の高速きつつきフェラ。
 肝心の男たちの反応を見ると、どちらも心地よさそうに見える。
 とにかく二夜連続お預けだけは避けたい一心で奉仕に励む早川。
 それに釣られて、昨夜、勝利を手にした賀喜も、願わくば二日連続のセックスを狙ってギアを上げていく。

 じゅぽ…じゅぽ…♪
 チュパ、チュパ…♪

「うぅっ…」
「はぁ…はぁ…」
 やがて、その心地よさに思わず膝を曲げそうになりながら仁王立ちを続ける男たち。
 一進一退の攻防…チラチラとお互いの様子を横目で確認しては、

(せ、聖来…めっちゃ奥まで咥えてんじゃん…!やばっ…)
(かっきーこそ、何なん?そのフェラ…エロすぎるやろ!普段マジメそうな顔してるくせに…変態やん!)
(はぁ!?せ、聖来に言われたくないし…!)
(こ、こっちこそ…!)

 と、目だけで会話し、対抗心を燃やす二人。
 親友がライバルに、そしてセックスを懸けた恋敵へと変わっていくと、そのメラメラ燃える炎に炙られたように激しくなっていく二人のフェラ。
「ぐっ…がぁぁっ…」
「あぁっ…うぅっ…」
 と呻き声を上げて耐える男たち。
 その反応に、ここが山場と見て勝負を仕掛ける賀喜は、髪を乱す高速フェラに首のひねりも追加し、スパートをかけた。

 じゅぽ…!じゅぽ…!

「あぁっ!や、やばいっ…!で、出そうっ…!うぁぁ…!」
 と声を上げる執事。
 だが、その声に被せるように、運転手の方が、
「んっ、がぁっ…で、出るっ!出るぅぅっ…!」
 と声を張り上げ、一足先に聖来の顔に白濁汁をぶちまけた。
 奥まで咥え込んだイチモツを喉を鳴らして包み込む早川のフェラの方が、わずかに早く、男をヌイたのだ。
 執事が賀喜の口内に射精したのは、その10秒後。
 勝ったと思って喜びかけた賀喜だったが、隣で既に顔を真っ白にしていた早川を見て茫然としてしまう。
 その目の前で、勝ち誇った笑みを浮かべながら、ねっとりと最後の一滴まで吸い出して舐めとるウイニングお掃除フェラを施す早川。
 やはり今夜は早川の方にわずかに分があった。
(かっきーは昨日いい思いしたやん…!聖来なんか触ってももらえんかってんで…?だから今日は聖来が勝つ…!今晩、ご褒美にセックスするのは絶対ウチやからっ!)
 という反骨心と強い決意があったからだ。
 悔しそうに歯噛みをする賀喜。

 勝負あり…!
 本日の種目「フェラ早ヌキ」の勝者、早川聖来!

 こうして早川は、今宵、セックスという褒美の貰える権利を得たのだ。

 ……

 仮屋崎がベッドに上がってくるのも待ちきれず、寝転がり、はしたない大股開きで自ら股を擦る早川。
「んっ、あっ、あっ♪ご、ご主人様ぁ♪早くぅっ…♪聖来のここにぶっといチンポぶちこんでくださぁい♪」
 と、白くて長い脚をくねらせて褒美をねだる。
 一夜お預けされただけで、こんな姿を晒してしまうほど、媚薬漬けの身体は常に刺激に飢えているのだ。
 それを示すように、ベッド脇に後ろ手のまま放置された賀喜が、モジモジと身体を揺する。
 昨夜セックスを堪能した彼女でさえ、隙あらば自らの身体を慰めようとジタバタ藻掻くが、この邸では主(あるじ)に断りもなくオナニーをすることは禁止。
 よって、今、敗者の賀喜の左右の胸と陰部には、それぞれ銀色の重厚な貞操帯が装着され、ロボコップ状態。



「その貞操帯は次に勝った時に外してやる。最短だと明日だが、連敗すれば二、三日はそのままだ」
「やぁっ…嫌ですぅ…ご主人様ぁ…!」
「うるさい、この負け犬!今晩はお前に用はない…どけ」
 と、すがる賀喜を足蹴に、ベッドに上がる仮屋崎。
 バスローブを脱ぎ去ると、既にカチカチになったイチモツが姿を現す。
「ひゃぁッ♪す、すごいチンポぉ♪」
 と目を輝かせて起き上がった早川の、つい、そのまま、むしゃぶりつこうとした。
「こらこら…」
 と、そんな飢えた牝犬を手で制し、
「焦らなくても、ちゃんと満足させてやる。だから順序を守れ」
 と、早川の顎を掴んで引き寄せ、ねっとりとした濃厚なキス。
 ひとたび火がつくと人目も気にせず大胆で開放的になるタイプの早川。
 ベッド脇で貞操帯をカチャカチャいわせながら賀喜が羨ましそうに見つめる前で、

 ブチュッ…♪ブチュッ…♪

 と、まさしく欲求不満を体現した下品な口づけを交わす。
 そして、抱き合う二人の手は自然とお互いの性器へ。

 くちゅ、くちゅ…しゅこ、しゅこ…

 濡れた花弁を蹂躙する濁音と、竿を扱く音がベッド上にて二元中継で流れる。
 たまらず、
「ぷはぁ…♪」
 と口を離した早川は、
「あんっ、んんっ…♪ご、ご主人様ぁ…♪ご主人様にも聖来のフェラ、プレゼントしていいですかぁ…♪」
「うむ…」
 促され、ベッド脇に下りて仁王立ちになる仮屋崎。
 そこに、ベッドに俯せになった早川が勢いよくむしゃぶりつく。
 スレンダーな白い身体がピンと伸び、ぷりっとした桃尻を震わせながらの水平ノーハンドフェラ。
 まさに蛇、飢えた淫乱アナコンダの圧巻の食事模様に、
「や、やばっ…えっ、す、すごっ…ちょっ…えぇっ…?」
 と、真横で眺める賀喜も思わず目が点だ。
「んぐっ、んぐっ…!」
「おいおい。そんなに欲しかったのか?これが」
 と仮屋崎が問うと、早川は唾液の糸を引かせながら肉棒を吐き出し、
「ほ、欲しかったんです…♪ゆうべから、ずっと…!」
「そうか。そいつはよかったな」
 と、階段を上るように再びベッドに上がる仮屋崎。
 それに合わせてスッと起き上がり、次は仮屋崎のゴツゴツしたお尻に手を回して、自身の元へ引き寄せるように咥え込む。

 じゅっ、ぽんっ…!じゅっ、ぽんっ…!

 と卑猥な音。
 悪戯っ気を出した仮屋崎が、
「おい、見ろよ。負け犬がベッドにも上がれずに見ているぞ。笑ってやれ」
 と、ベッド脇から捨てられた子犬のような目で見ている賀喜をチラ見しながら促すと、口を離した早川はニヤリと笑って、

「ふふっ…かっきー、残念やなぁ…?聖来、今からもっと気持ちいいことしてもらうわぁ♪オナニーもできひん負け犬は、モジモジしながら、聖来のエッチ、黙ってそこで見ときっ!」

 と上から目線で言ってから、
「あはっ♪やっば…!かっきーに『負け犬』って言っちゃった♪」
「構わん。負け犬は負け犬、罵られて当然だ。負けるヤツが悪い」
 と仮屋崎は一蹴し、
「さぁ、最初はどんな体位がお望みだ?」
「ふふっ…♪バック…♪」
 と、満面の笑みで、昨夜の賀喜と同様、バックからの挿入をねだる早川。
 ゆうべ、目の前で見せつけられた後ろからの力強い杭打ちを自分も味わいたかった。
 四つん這いで突き出したお尻に擦りつけられる仮屋崎の巨根。
「どこだ?ここか?」
 と、お尻の穴にペタペタと打ちつけられ、
「やぁっ!違うぅっ!もっと下ぁ♪オマンコに欲しいのっ!ねぇ、早くぅ♪」
 と誘う早川。
「なるほど。こっちだったか」
 と、その少し下、濡れそぼる割れ目にあてがい、
「行くぞ?」
「うん、来てぇ♪…んんっ、あぁっ、き、来たっ!あんっ♪そんな一気に奥までっ…!ひゃぁぁっ♪」
 ズブズブと埋められる肉棒に、恍惚の表情を見せる早川。
 稼働を待ちきれずに自ら、クイッ、クイッ…と腰をくねらせ、さらに中へ、さらに奥へと誘導する強欲な淫女だ。
「ふっ…聖来よ。お前も遥香に負けない…根っからのスケベ女だなぁ!?えぇっ!?」
 開始される串刺しピストンに、
「んひぃっ!?ひぃっ!あぁっ、す、すごっ…ひゃぁっ♪き、気持ちいいぃっ♪」
 と、とろけた目で悶える早川。
 昨夜、たっぷり味わったにもかかわらず、先ほどの煽りもあって唇を噛んで見つめる賀喜。
 後ろ手の拘束さえ解ければ…という表情だが、よしんば手が自由になったところで、胸も乳首も、アソコもクリも自分では触れない。
 うらめしそうな目をする賀喜を、

(その悔しさがどれほどのものかは、また明日、とくと見せてもらうとしよう…ふっふっふ…)

 と、見下した仮屋崎は、そこで賀喜からは目を逸らし、ここからは今宵の勝者、早川とのセックスに集中する。

 スパンっ!スパンっ!

 と乾いた音を響かせる仮屋崎の下っ腹、そして早川の桃尻。
 あまりの快楽に、肘が折れ、尻だけ突き出して、ぐにゃっとベッドにひれ伏すと、白いシーツを噛んで、
「ぎ、ぎもちいいッ!バッグ最高ぉっ!後ろから来るオヂンポ最高ぉっ♪んほぉぉっ♪」
 と、あられもない顔と言葉を晒す早川。
 まるで、ヤバいクスリをキメてトリップでもしているかのよう。
 わずか一晩で、これだけ欲が溜まる身体になってしまったということか。
 さらにピストンを続けると、
「イ、イグっ!イグぅぅっ!」
 と歓喜の涙まで流して絶叫し、あっけなく果てる。
 その瞬間、結合部から、ぴゅっ、ぴゅっ…と小さく二回、放たれたイキ潮が仮屋崎の脚にかかる。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
 ひれ伏したまま肩で息をする早川に、
「どうした?今のでもう満足か?」
 と聞くと、途端に目が覚めたように起き上がり、
「やぁっ!ま、まだっ!まだまだっ!」
 と、再び肘を立てて四つん這いで腰を振る。
 その様に仮屋崎もニヤリと笑って、
「では、次、肘が折れたら終わりにしよう。欲しいならその体勢を保って頑張れよ」
 と告げ、ピストンを再開する。
「んっ!?あぁっ!?んはぁぁっ!?」
 シーツを鷲掴みにしてぷるぷる震える腕。
 待ちに待ったご褒美、一夜越しに勝ち得たセックスの権利。
 それが、次、肘をついたらそれでパー…。
(嫌やっ!足りひんっ!こんなんじゃ、全然、足りひんっ!)
 と、必死に身体を支えて踏ん張る早川。

「あぁっ、イ、イクっ!イクぅっ!」
「いいぞ、何回でもイケっ!」

「んはぁっ♪ダ、ダメぇっ♪ひゃぁぁっ♪」
「ほら、肘が落ちてきたぞ!いいのか?もうギブアップか?」
「い、嫌ぁっ!もっとぉ!もっとしたいぃっ!あぁっ、アカンっ!またイクぅっ♪」

「ひゃぁっ♪あぁっ!やぁっ!お、おかしくなりそうっ…!んひゃぁっ♪」
「今さら何を言ってるんだ?もうとっくにおかしくなってるぞ!」
「んひぃっ♪あぁっ、か、かっきー…!見ててな?見といてな?イ、イクっ…!ほらぁっ!聖来のイクとこ見てぇ♪んひゃぁぁっ♪」

 酔いしれて、さらに見せつけて…イッてもなお、イッてもなお、その体勢を維持して快楽を貪った早川。
 やがて、最後には、
「おぉぉぉっ!?オ、オマンコぉっ!オマンコ壊れるぅっ♪あぁっ、またイクぅっ!んほぉぉっ!?…おぉっ、もっとぉ♪もっと続けてぇ♪イッてる最中も突いてぇっ♪壊してぇ♪」
 と、涎を垂らしてアへ顔を晒す始末。
 その痴態を、無意識に顎をしゃくれさせ、うらめしそうに見つめる賀喜。
 昨夜の早川と同様、その目に宿った反骨心を仮屋崎は見逃さない。
 賀喜の逆襲が実るか、それともこの勢いに乗った早川が連勝してしまうのか…彼にしてみれば、どちらに転んでも面白い。
(さぁ、明日はどんなお題が出るかな?)
 それを心待ちにしながら、仮屋崎は、今宵、早川の身体を失神させるまで味わい尽くしたのだった。


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2021/09/05(日) 01:00 )