乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第四部 第六章・松村沙友理の場合
7.屈辱のリング (松村の秘密編)
「んっ…!んんっ!」
 汗に代わって白い胸を光らせる媚薬オイル。
 その効果はすぐに現れ、沙友理は手を吊る鎖を揺すって悶えた。
(あ、熱いっ…!ぬ、塗られたところが熱を持って…!ひ、ひぃっ!?)
 地団駄を踏むように開かれた脚を浮かせる。
 先ほどリング上で見せしめにされていたM女の悶絶する様子と今の自分が重なる。
 その様子をせせら笑い、とぼけたように、
「あれ〜?どうしたんですかぁ?」
 と声をかけ、
「さぁ、さっきの続きですよ♪」
 と、沙友理のすっかり固くなった乳首を指先で弾く日奈子。
「はひぃっ!?」
(…!!)
 アイマスクの下で、思わす目を見開いた。
 オイルを塗られる前と塗られた後で、まるで感覚が違う…!
 脳に走る電流の強さが違った。
「んっ!あぁっ!ま、待って…!んあぁっ!?」
 思わず制止の声を発する沙友理だが、
「え〜?何で待たないといけないんですかぁ?熱いっていうから、ひんわりしたモノ塗って冷ましてあげたんじゃないですかぁ♪」
「ひ、ひぃっ!?」
 そのオイルのせいで、余計に熱が増し、そして感度も…!
(ヤ、ヤバイ…!これヤバイっ…!)
 元々、以前から再三にわたって捜査会議で問題視されていたものだから、決して甘く見ていたワケではない。
 ただ、その効果が“予想以上”だったということ…それだけの話。
「くっ!ひ、日奈子っ…離れて!わ、私の身体に触らんといてッ!」
 と、背後の日奈子に訴える沙友理。
 一つ…また一つ…バラバラと感度のネジが外れていくのが自分でも分かる。
 そんな自身の変調に青ざめる沙友理だが、当の日奈子は意に介さず、
「えー?何でですかぁ?楽しいのはこれからですよ。それに…♪」
 最後の防具となった白いパンティのゴムを引っ張り、パチンっ…パチンっ…と打ちつけ、
「まだこっちが残ってるじゃないですか。まだ触ってもないしぃ〜…オイルも塗ってないしぃ〜…ねぇ?松村さん♪」
「くぅっ…!」
「さぁ、それじゃあ、こっちにも塗ってあげますか!」
 と日奈子の微笑み混じりの宣言とともに、パンティのゴムに指がかけられる。
 たまらず、
「や、やめてっ!そこは…!そこはアカンっ!」
 と訴えるも聞いてもらえず、ズルズルと引き下ろされ、土手から陰毛が覗いた瞬間、最前列の客から歓声が上がった。
「い、嫌ぁっ…!」
 恥じらいのあまり、アイマスクをしたまま顔を背ける沙友理。
「あら可愛い♪…ふふっ。さぁ、この可愛らしいお毛毛、皆さんにももっとよく見てもらいましょうねぇ♪」
 と、日奈子はCCDカメラを構え、舐め回すようにそのはみ出た毛先を映す。
 どアップで大画面モニターに映される沙友理の真っ白いマン土手。
 高画質カメラは、ちじれた細い陰毛の繊細さからぷつぷつとした毛穴まで、鮮明に映し出す。

「きゃー!エローい!」
「ちゃんと綺麗に手入れしてるじゃないの!」
「いつ見られてもいいようにしてるのね!」

 と笑われ、顔が紅潮する沙友理。
 さらにカメラは下げたパンティに移り、
「ほら、皆さん。見えますか?このシミ♪」
「い、嫌ッ!やめてぇ!そんなん見せんといてぇッ!」
 慌てて声を張り上げるも無視。
 その楕円形に広がったシミに指を擦りつけ、
「う〜わ…う〜わ…見てください、皆さん。私の先輩のアソコ、もうこんなにネチョネチョしてるんですよぉ♪…ほら。すごくないですか?この粘度!それに少し濁って…まるで男の人が発射した“アレ”みたいですよねぇ♪」
「や、やめてぇやぁ…!」
 沸き立つ歓声にかき消される恥じらい。
 そして日奈子は、その少し下げたパンティの裏地部分にオイルをたっぷりと搾り出し、ゴシゴシと生地に含ませると、ゴムを摘まみ、グッと持ち上げて元に戻した。
「うっ…」
 再び収納される陰毛。
 脱がされかけた最後の防具が戻ってきた。…媚薬オイルまみれになって…。
「アハハ♪さぁ、どうします?松村さん。ひんやりして気持ち悪いなら、もう一度、脱がせてあげましょうか?でも、脱いじゃうと松村さんの恥ずかしいオマンマンが公開されちゃいますねぇ?かといって、早く脱がないと、そのオマンマンがオイルを吸って大変なことになりますよぉ?さぁ、困りましたねぇ?」
 と意地悪に迫る日奈子。
 オイルの効果は既に胸で痛感している。
 そして、その凶悪なオイルが、まさに今、大事なところに…!
(ぬ、脱がなきゃ…!脱がないと…!)
 と分かってはいるが、拘束された自分では無理、頼んで脱がせてもらうしかないが、それを口にするのも気が引ける。
「んっ、くっ…くぅっ…!」
 恥じらいに意地、妥協に屈辱…いろんな葛藤が入り交じる中、
「ほら、どうするんですか?そうやって悩んでる間も刻一刻と松村さんのアソコにオイルが浸透していってますよ。早く脱がないとオマンマンが熱くなって手遅れになりますよ?それとも…」
 再度、日奈子の指がパンティのゴムを摘まんだかと思うと、次は、おもいっきり引っ張り上げた。
「んはぁぁっ!?」
「早く吸収してエッチな気分になりたいんですかぁ?だったら手伝ってあげますよ、こうして…ぶらーん、ぶらーん♪」
 可愛い顔して意外に馬鹿力の日奈子が繰り出す必殺パンティブランコ。
 持ち上げ、股にきつく食い込ませたまま、メトロノームのように左右に、そして最終的には円を描くように沙友理の身体を揺する。
 たまらず、
「ひ、日奈子っ!やめてっ!お、下ろしてぇぇっ!」
 と、遠心力のかかる中で絶叫する沙友理だが、やめて、と言ってもSっ気たっぷりの意地悪な笑い声で全然やめない日奈子。
 股に食い込む痛みと観客の笑い声から込み上げる恥じらい、そして、オイルの染みた裏地が性器に密着、圧迫することでオイルの浸透を早める危惧に歯を食い縛る。
 ようやく地に足がついたのは、日奈子の腕が疲れてやっと、気が済んでようやくだった。
「はぁ…はぁ…さぁ、どうします?松村さん。脱がせますか?」
 振り回すのに体力を消耗したのか、少し息を切らしながら問う日奈子。
 それに対し、まだ葛藤から脱することが出来ない沙友理。
(ど、どうしよ…ぬ、脱がなオイルが回る…でも…)
 股間を大勢の前に恥じらいはもちろん、後輩に下着を脱がせてくれと頼む屈辱ももちろんだが、一番の躊躇は別にあった。
 沙友理が自身の身体に抱える、ある“秘密”…。
 その今にも快楽で溶けそうな頭で必死に熟考した末、
(や、やっぱり嫌や…!こんな大勢の前で…裸になるワケには…!)
 と、結局、まだ決心がつかず、オイルまみれのパンティをしっかり股間に密着させたままリング中央に佇む沙友理。
「…強情ですねぇ、松村さん。そんなに脱ぎたくないんですか?」
 呆れたような声の日奈子は、
「じゃあ、いいですよ。脱ぎたくなったら言ってください」
 と業を煮やした様子で、再び沙友理の背後に立ち、
「それまで、こっちをいじめて楽しんでますから♪」
 と、オイルでテカる白い胸の膨らみを乱暴に揉みくちゃにされ、先端の乳首を強く引っ張られると、
「んおぉぉっ!?おあぁっ!?」
 と、情けない声で絶叫する沙友理。
「アハハ♪すごい反応ですよ、松村さん。ほ〜ら、こういうの好きなんでしょぉ〜?」
 乳首を摘まみ、ヌメりで転がす日奈子。
 仰け反るように悶絶する沙友理。
 思わず、
(ア、アカン…イ、イッてまう…!そ、そんなにされたら乳首だけでイッてまうってぇぇっ…!)
 と脳内で絶叫するも、すんでのところで、日奈子の指が止まる。
「はぁ…はぁ…!」
 絶叫疲れで息が上がる沙友理で、
「ふふっ…残念♪いくら気持ちよくても乳首だけではイカせてあげませんよ?イカせるのは…」

 すぅ〜っ…

「はうぅッ…!」
「イカせるのは松村さんの理性が完全に溶け落ちて、ここへの刺激を自ら求めた時です。だから、イキたいのなら『パンティを脱がせてください』って、まず日奈子にお願いしてくださいね?分かりましたぁ?」
「ひ、ひぃっ…!」
 オイルまみれのパンティの上から、割れ目を軽くなぞられ、焦らされる沙友理。
「じゃあ、続けましょう」
 と、日奈子は、再び胸の膨らみに手を戻し、揉みしだいて快楽を与え、じりじりと追い詰める。
 身体中が灼けるような胸の刺激に悶絶する沙友理。
(ヤ、ヤバイ…!て、天井がない…!か、感度が上がり続けて…と、止まらへんっ…!)
 強力媚薬「HMR」の催淫効果に頭打ちは無い。
 理性をどろどろと跡形もなく溶かされ、快楽に流されるまで上がり続けるのだ。
「ひ、ひぃぃっ!?ひゃぁぁっ!」
 ガシャン、ガシャン…と手を吊る鎖を激しく揺すって悶える沙友理に、
「へぇ…♪こうやって激しくされるのが好きなんですね、松村さん…♪」
「ち、違うっ!違うぅぅっ…!うほぉぉっ!?」
「ほら、この調子でそろそろ下も触ってほしくてたまんないでしょ?お願いしてくださいよ、『パンティ脱がせて、アソコもいじめてください』って♪」
「い、言わんっ!そんなん絶対に言わんからぁぁっ!ひゃぁぁっ!」
「いいえ、絶対に言わせます。でないと私が不合格になっちゃいますから」
 と呟き、チラッとリングサイドのクイーンを見る日奈子。
 クイーンは妖しい笑みで、

(その通り…!その娘を完全に堕とすことが独り立ちの合格ラインよ…!)

 という眼をする。

「その調子よ、日奈子ちゃん!やれ、やれ!」
「もっと追い詰めれば我慢できなくなって言っちゃう筈よ!」
「さすがクイーン様の英才教育を受けてるだけあるわ!」

 とボルテージの上がる観衆。
 その後押しで胸を嬲る手にさらに力がこもる日奈子と、そんな絶体絶命の状況でなおも頑なに屈しない沙友理。
「ほら、早く!言いなさいって、ほらぁっ!」
「んひゃぁっ…い、嫌っ…!言わへん…!絶っ対に言わへんっ!あぁっ…!」
「言わないと、ずっとこのままですよ?おっぱいだけで、延々、焦らされるんですよ?それでもいいんですかぁ?」
「ひ、ひぃっ!んんっ、あぁっ…!」
 喘ぎはする。悶えもする。
 だが、依然、屈する気配はない。
 その妙な強情さに、戦況を見つめるクイーンも次第に、

(この娘…何か隠してるわね…)

 と、百戦錬磨の鋭い眼で向け、首を傾げる。
 何を必死に隠しているのか…。
 自分が加勢すれば、口を割らせるのは容易い。
 だが、それをすると日奈子の為にならない。
 この女は日奈子に与えた獲物。
(日奈子が屈服させないと意味がない)
 と、愛弟子の奮闘を黙って眺めるクイーン。
 それは、まるで、子ライオンが獲物の仕留め方を会得するのを見守る母ライオンのようだ。
 一方、まだそこまで達観した眼は持てず、あまりに強情な沙友理に次第にイライラし始める日奈子。
「…んもぉ!しつこいなぁっ!いつまでも粘ってないで早く日奈子にお願いしなよっ!ねぇっ!」
 と、さすがに少し苛立ち、語調もタメ口になって、ガシッ、ガシッ…とその小さな膨らみを乱暴に揉みしだく。
「んほぉっ!?おぉぉっ!?」
 あられもない声…。
 快感と痛みの狭間で、額や首筋に汗を滴らせながらも、まだ屈しない沙友理。
 そんな中、リングサイド正面、最前列の特等席で公開調教ショーを見ていた常連のレズビアンカップルが、苦悶する沙友理を見ながら何やらヒソヒソと小声で話し、クスクス笑い出した。
 その笑い声が聞こえた瞬間から、
(ヤ、ヤバイ…!バレた…かも…!)
 と顔が引き攣る沙友理。
 そうとも知らず、目の前の二人が気になって、
「…どうかされましたか?」
 と目をやる日奈子。
 その二人は、
「ふふっ、教えてあげたら?」
「やだ!アンタが言ってよ!」
 と、イチャイチャしながら押しつけ合った後、少し恥ずかしそうにしながら、

「ここからだとちょうどよく見えるんだけど…その娘ね…クリトリスがすごく大きいの…♪」
「さっきからずっと、アソコがぷくっと膨らんでるのが気になって気になって…」

 と言った。


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2021/07/05(月) 22:01 )